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< 第31期名人戦七番勝負第4局 >
  先手 ● 張栩 名人     対   後手 ○ 高尾紳路 挑戦者

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棋譜

6コウ取る(3の下)、9同(3)、14同(11の下)、17同(11)、20、23、26、29、32、35、38、41、44各同、46同(3の下)

301〜348手

アゲハマ交換

 午後7時を過ぎた。半目勝負に、検討陣も熱のこもった議論が続く。300手を超えても、まだ終局はおろか、勝敗も見えてこない。

 両対局者ともノータイムの着手が続き、進行が速くなってきた。

 スピードに目を奪われていると、あることにスタッフが気がついた。「打つ石がなくなる!」

 盤上の目の数と同じく、石は361個ある。このまま手数が延びると石が足りなくなるのは必至だ。こんなときには、お互いがアゲハマを同じ数返して補充する。「石交換」を確認するため、本譜が終わるころ武宮立会人が対局室に向かった。これは名人戦挑戦手合では初めての珍事だ。

 しばらくして石があと数個になると、名人の目が泳ぎ、挑戦者が応じた。立会人に見えるよう畳の上で数を確かめ、アゲハマ10個ずつを相手に渡した。

 このあたり、挑戦者は「どうせ負けていると思っていた」と勝負をあきらめていたという。そんな気持ちの中で打たれた白48は大失着だった。

 白は3にツイでコウを解消してしまえば、半目勝ちが確定していた。局後に指摘され、「勝ちがあったのか」と挑戦者は驚いている。

 さあ、土壇場で名人に勝利が転がり込んできたのだが。 [次の譜へ]

(内藤由起子)

2006年11月17日


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