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< 第31期名人戦七番勝負第5局  >
  先手 ● 高尾紳路 挑戦者     対   後手 ○ 張栩 名人

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棋譜
1〜14手

秋の桜

 第4局、いかがでしたか。好手あり、失着ありの364手。名人戦挑戦手合史上最長手数はもちろん、読んで捨てた図の内容がすばらしい。双方のアゲハマが碁器のふたからこぼれ、石取りの名局といわれた趙治勲―加藤正夫戦(第6期第1局)や、中央の割り込み一発で防衛を決めた小林光一―大竹英雄戦(第17期第7局)と同じように、長く語りつがれる名勝負となるのは間違いない。

 その興奮と疲れが抜けないまま、第5局の対局場、静岡県伊東市の「わかつき別邸」にやってきた。30度を超える暑さの長岡から、別府、神戸、熱海と転戦して、秋は深まったはずなのに、宿のひとは「桜がちょうど見ごろですよ」と、異なことを教えてくれる。

 確かに満開だった。宿のすぐ前がカワセミやセキレイの舞う松川。そこを10分ほど上流に行くと、地元で「十月桜」とか「冬桜」という珍種が小ぶりの花を咲かせていた。ただし、散歩好きの名人は海岸ばかりだったので、秋の桜は見なかったようである。

 対局開始のときの名人の顔は青ざめていた。名人戦初立会人をつとめる小林覚九段は、疲労のためと推測したが、記者はカド番ゆえの緊張が大きいと思う。あとのない一番だ。若い名人がどんなに青ざめても不思議ではない。

 第3局に続く白6の一間高バサミから12、14と出切って、早くも正面衝突の様相。  [次の譜へ]

(春秋子)

2006年11月24日


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