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第31期名人戦七番勝負 第6局

 【11月2、3日 名古屋東急ホテル(愛知県名古屋市)】  
●張栩 名人   対   ○高尾紳路 本因坊

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日程七番勝負第6局フォトギャラリー

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封じ手を記した棋譜の入った封筒を立会人の羽根泰正九段(右)に手渡す高尾紳路本因坊(左)

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戦況を検討する(左から)新聞解説の山城宏九段、武宮五段、羽根泰正九段

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熱心に検討する立会人の羽根泰正九段(右)とネット解説の武宮陽光五段

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対局室の床の間に飾られた掛け軸。たわわに実った稲穂に雀が群がる絵が描かれている

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1日目の昼食。名古屋名物の「味噌カツ」を中心としたメニュー

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右上小目に第一着を打ち下ろす張名人

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午前9時、両対局者が一礼して第6局が始まる

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対局開始を待つ高尾本因坊

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対局前、盤上を見つめる張名人

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対局室検分に臨む張栩名人(右)と高尾紳路本因坊。立会人の羽根泰正九段(左)が見守る

  1日目 | 2日目

日本棋院中部総本部で大盤解説会 3日午後2時から

 名古屋市東区の日本棋院中部総本部(電話052・951・5588)では3日午後2時から羽根直樹九段による大盤解説会を開く。入場無料。

(11/02 19:00)

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白、堂々の応戦

 黒の厳しい攻め手に対して、白も86のノビキリから90とケイマし、堂々と中央進出を目指しました。ここで、黒も出切る手があればよいのですが、全部頑張るのは参考図のように打たれて、逆に黒の方が危険です。

 白がすんなりと中央に進出できれば、左右の二つの黒の一団にも目がないので、黒も容易ではありません。

 黒が下辺を連打したところでは、やや黒好調の印象がありましたが、白の堂々の応戦を見て本因坊の懐の深さを感じました。

 午後5時半、本因坊が94手目を封じました。白がどのように中央進出を試みるか、また、その周辺の黒と白の力関係がどうなるかが明日の最初のポイントになると思います。

(11/02 18:26)

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下辺で険しい攻防 本因坊が94手目を封じる

 名古屋市中区の名古屋東急ホテルで2日始まった第31期囲碁名人戦七番勝負(朝日新聞社主催)の第6局は、同日午後5時30分、白番の挑戦者・高尾紳路本因坊(30)が94手目を封じて1日目を終えた。3日午前9時に再開する。持ち時間各8時間のうち、消費時間は張栩(ちょう・う)名人(26)が2時間57分、挑戦者4時間33分。

 互いに大場を打ち合って、とても穏やかな序盤戦だった。午前の黒41までで大どころをほぼ打ち切った。

 白42から局面が動き出す。名人は左辺黒59のツケから仕掛け、寄り付きに出る。対する挑戦者も素直には応じず、白68と逆に仕掛けて左辺でコウ争いとなった。下辺黒79に白はコウを解消。黒83から下辺で険しい攻防が始まった。黒が攻め、白がしのぐ展開だ。

 解説の山城宏九段は「白は攻めさせてしのぐ作戦です。下辺をしのぎ切ればヨセ勝負へと進むでしょう」と話した。

(11/02 17:43)

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厳しい二つのハサミツケ

 黒は59と、かねてからの狙いのハサミツケを実行してコウの形になりました。黒79のツケが厳しいコウダテで白がふつうに上をハネると、参考図黒1とハネカエされて、以下黒9までとなると左下隅を取り込んだ黒の実利に軍配があがりそうです。

 そこで、白は勢いコウを解消して、黒が下辺を連打することになりました。ここでの黒83から85にハサミツケた手が厳しく、コウ争いからの一連の流れは黒がうまく打ち回している印象があります。

(11/02 17:00)

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含みの多い局面

 下辺の黒79までの局面について山城宏九段の解説。

 午後再開の左辺白42ツケから、それまでのじっくりした展開が一変、局面が動き出した。

 白52で一段落したが、黒59からまたも微妙な攻防になった。左辺の白一団は弱いが、コウを頑張りながら、下辺左でも白は頑張っている。白54から右辺の56、58まで高尾本因坊らしい手厚い行き方だ。

 一方、黒63、67は張名人らしい実利についた着手で、お互いに持ち味を出しつつある。

 いずれにしても、左辺のコウなどいろいろな含みのある玄人好みの展開になっている。

(11/02 16:31)

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気になる?息子の対局

 立会人の羽根泰正九段の息子・羽根直樹九段は本日、日本棋院中部総本部で棋聖戦の挑戦者決定戦を打っている。相手は小林覚九段。

 泰正九段は「子供のことだからね、好きなように打てという心境です。まったく気にならないわけでもないが、途中経過はあんまり知りたくない気もありますね」

 直樹一家は車で20分のところに住んでいる。週末になると孫3人を連れて直樹夫婦が実家をよく訪れるそうだ。その時も、碁の話はほとんどせず、もっぱら孫との語らいを楽しんでいるという。

 対局場の名古屋東急ホテルと中部総本部とは徒歩約20分。NHK解説の大竹英雄名誉碁聖は昼休みに散歩がてらのぞいてきたらしい。

(11/02 15:42)

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逃せぬ急場

 白56の碁石に対して黒が57とコスんで受けた手は重要な一着です。ここを手抜くと、参考図白1と置かれる手が大変厳しくなります。黒2とさえぎると黒10まで2目を捨て石に絞られて、眼形もなくなりますので黒がいけません。

 また、黒3と上からオサえるのは白2とワタられてもっと辛くなります。さらには、多少、右辺の白石の眼形を狙っている意味もあります。

 まだ早い段階での二線のコスミなので気付きにくいかもしれませんが、プロの場合は逃せない急場です。

(11/02 15:25)

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厳しいツケ

 昼食休憩後、高尾本因坊が白42と厳しくツケていきました。これに対し、黒は47とノビ、上下の白を分断したいところではありましたが、左上の二つのケイマの形も薄いので黒43とワタリを許して自重しました。

 一応、白の言い分が通った形ですが、これによって黒から2の十三にハサミツケる狙いも残りました(2の十一のハネダシ具合が生じている)。参考図1同2参照。

(11/02 15:04)

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軸物は実りの秋

 対局室はホテル5階の和室。8畳間で、控えの間は6畳。床の間にかかる軸物の絵柄は、たわわに実った稲穂に雀が群がる図。

 名人戦が始まった9月初旬、濃尾平野の水田はまだ緑色だったが、3カ月目ともなると稲刈りもほぼ終わり、時の流れを感じさせるかのような軸である。

 また、花瓶にはアマリリス、ダリア、ルテアなどが生けられ、対局に花を添えている。

 対局室の窓の障子は少し開けられ、穏やかな秋の空が望める。

(11/02 13:34)

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対局再開

 午後1時に昼食休憩を終え、対局が再開された。再開後の本因坊の42手目は、3の九の「ツケ」。

(11/02 13:05)

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早い進行

 今シリーズを通して言えることですが、両対局者の序盤から中盤にかけての着手は今までの2日制のタイトル戦にない速さです。これは、昨今の持ち時間短縮の流れを受けているとも言えますが、勝負どころが終盤戦の、特にヨセにやってくることを意識したところが大きいのではないかと思います。

 また、中盤まで早く打てるのは普段からの研究の賜物であり、それによる自信の現れでもあります。

(11/02 12:20)

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昼食休憩

 第31期囲碁名人戦七番勝負第6局の1日目は、高尾本因坊の42手目考慮中に昼食休憩に入った。対局は午後1時に再開される。

 ここまでの消費時間は、黒番の張名人が1時間7分。白番の高尾本因坊が1時間53分。

(11/02 12:05)

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山城宏九段の序盤感想

 新聞解説の山城宏九段が白30フクラミまで、序盤の感想を語る。

 まず一言「この碁は大きな戦いになりそうもなく、細かくポイントを挙げていくヨセの碁になるでしょう」。

 右上の白6コスミもじっくりの意思表示だが、左辺の黒9が岐路となった。

 黒9で白8をハサんでいけば、これまでのように早くも戦いの碁になったかもしれないが、黒9は割り打ちの感じなので、勢い以下の双方の着手は互いに大場を占めあう展開となった。

 右辺の黒23カタツキから小競り合いになったが、これも大きな戦いにはならないという。

(11/02 11:52)

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新型か?

 黒23のカタツキに対して、白26、黒29、白24、黒17の三となるのがよくある形ですが、白24から白26とツケたのは比較的珍しいです。

 これに対して、黒も17の三に受ければ一般的ですが、それは利かされとみて黒27と上からアテて反発しました。

 ここから戦いが始まる可能性もありましたが、白が28と手を戻したので、白30までお互いにしっかり守って無難な別れになりました。

 この結果、白は24、26の2手は悪手になった形ですが、白30とフクラんだ形が素晴らしく、右辺の白が厚くなったことに満足しています。

 ありそうでなさそうな新型かもしれません。

(11/02 11:47)

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穏やかな進行

 白22まで互いに大場を打ち合う穏やかな進行です。一方に大きな地ができにくい碁形ですので、今のところ寄せ勝負になるようなじっくりした碁になりそうです。

(11/02 10:46)

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バランスの一着

 黒9は、黒5からヒラいたというべきか、白8をハサんだというべきか、非常に微妙な地点でやや珍しい一着です。付かず離れずのバランスをとった手で、ゆったり打とうとしている印象を受けます。

(11/02 10:20)

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現地から

 おはようございます。武宮陽光です。第6局目もネット中継を担当させていただきます。

 いよいよシリーズも終盤戦。高尾本因坊が押し切るのか、張名人が2回目のカド番をしのいで最終局につなげるのか、この注目の一番を、現地ならではの臨場感が伝わるように、できるだけわかりやすくお伝えしたいと思いますのでよろしくお願いします。

(11/02 09:43)

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張名人、右上小目に第一着

 張栩名人(26)に高尾紳路本因坊(30)が挑戦する第31期囲碁名人戦七番勝負(朝日新聞社主催)の第6局は2日午前9時、名古屋市中区の名古屋東急ホテルで始まった。対局は持ち時間各8時間の2日制。立会人は羽根泰正九段。

 先番の張名人は、第一着を右上小目に打ち下ろした。

(11/02 09:05)

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なごやかに対局室検分

 第31期囲碁名人戦七番勝負第6局を翌日に控えた1日夕、会場となる名古屋市中区の「名古屋東急ホテル」で、張栩名人と高尾紳路本因坊による対局室検分が行われた。

 定刻の午後5時半前に張名人、高尾本因坊の順に入室、碁盤と碁石の点検や照明の調整を済ませた。立会人の羽根泰正九段が念のためトイレの場所にも気を配ると、両対局者からは笑みがこぼれるなど、終始なごやかなムードで検分を終えた。

(11/01)

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プロフィール

武宮陽光(たけみや・ようこう)
昭和52年4月29日生。東京都出身。梶和為九段に師事。武宮正樹九段門下。平成10年入段、11年二段、12年三段、13年四段、17年五段。武宮正樹九段は実父。

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