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< 第32期名人戦挑戦者決定リーグ第8局 >
  先手 ● 小林覚 九段     対   後手 ○ 依田紀基 九段

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棋譜
1〜15手

気合よく

 第七局の張栩―山下敬吾戦とともに1月25日に打たれたのがこの小林―依田戦だ。20代のライバル対決が異様な展開をみせたのに比べて、40代同士による本局は、過激な変化をはらみながらも調和を重視した進行をみせる。もちろん碁は一局一局違うものだけれど、あんな大騒動ぶりをみせられては、最近の若手の碁はその趣が少し変わってきているのではと感じずにいられない。

 序盤はゆったりと時間が流れた。というのも、小林の黒1のあと、依田が一向に石をつまもうとしない。まだ盤上に黒石が一つしかない状況で、どんな構想を思い描いていたのだろう。22分後、いきなり白2とケイマにカカる。

 昨年7月の碁聖戦で敗れ無冠となった依田は、年末から勝ち続けて現在7連勝中。三つのリーグすべてに参加し、主要トーナメントもほとんど勝ち残っている。充実しているときは、普段以上に考えるのが楽しいことだろう。黒7のハサミに白8、10と気合よくツケオサえる。

 白12と迫ったのは厳しい態度。「白12は14が普通。実戦は右下に白の援軍(実際は黒5がある)がいるときのような打ち方で、いきなり険しいことをしています。気合の表れといえます」と解説の加藤充志八段。

 黒13、15と頭を出したところで昼の休憩。15手とはなかなかのスローペースだ。休憩をはさみ、依田はさらに長考する。その思考はなんと、はるか江戸時代の先人の対局にまで及んでいた。 [次の譜へ]

(伊藤衆生)

2007年03月02日


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