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< 第32期名人戦挑戦者決定リーグ第9局 >
  先手 ● 張栩 碁聖     対   後手 ○ 彦坂直人 九段

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棋譜
1〜22手

いつもと違う

 張栩と彦坂直人の組み合わせで、忘れられない一局がある。01年11月1日に日本棋院中部総本部で打たれた名人戦予選決勝戦だ。

 すでに頭角を現していた張七段はその年の夏、王銘エン本因坊に挑戦して敗れたものの、それから名人本因坊へと破竹の快進撃を見せるのはご承知の通り。彦坂が十段のタイトルを取ったことのある実力者とはいえ、飛ぶ鳥を落とす勢いの張には、失礼ながら屈するだろうと見ていた。

 ところがふたをあけてみれば、張の序盤の悪手を彦坂が的確にとがめ、夕方早々に終局した。まわしに手をかけさせない一方的な勝ちっぷり。彦坂は圧巻の強さを見せつけ、初のリーグ入りを果たした。

 そんな彦坂を相手に、張が序盤から少し変わる。

 黒3のカカリに対して、白4の一間受けは近ごろあまり見ない。「1%あるかどうか。打つ人も力戦派と限られますね」と解説役の大矢浩一九段。

 高い白4を意識して、黒は5と左下へ。「張さんは黒7で17にミニ中国流を敷くより、走るのが好き。黒11に白12となるなら、4は四線にあるほうが軽くてまさります。彦坂さん、作戦をたててきたか。いや、何も考えないタイプに思いますが」と大矢解説者。

 彦坂の思惑にはまることを警戒したのか、張にしてはめずらしく黒13と高くシマった。

 あとから思えば、慣れない一間ジマリが張のリズムを狂わせたのかもしれない。 [次の譜へ]

(内藤由起子)

2007年03月09日


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