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< 第32期名人戦挑戦者決定リーグ第16局 観戦記 >
黒黄翊祖  七段   対   白小林覚  九段

若手とベテラン

2007年04月27日

 この観戦記を書く数日前、井山裕太七段が17歳10カ月の史上最年少で棋聖戦リーグ入りを決めたというニュースが舞い込んできた。1年半前、黄が18歳6カ月の最年少でリーグ入りしたのは21年ぶりの新記録だったが、それがあっさりと塗り替えられた。近頃の囲碁界は女流棋戦の最年少記録更新などもあって、ちょっとした最年少記録ラッシュになっている。黄や井山が大活躍し、若手はとても元気だ。

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棋譜

 本欄に定期的に棋譜が紹介される棋士は1年でたった10人ほど。俊英の黄がその中にいるというのは考えてみれば大変なことである。井山の記録更新を知り、改めてそう思った。黄は現在1勝2敗。前局で敗れて黒星が先行し、踏ん張りどころを迎えている。

 一方の小林は、すっかりベテラン代表と目されることが多くなった。2年前の名人挑戦や今年の棋聖挑戦など同世代では群を抜く。4月で48歳になった。いぶし銀というよりもハツラツとした戦いの碁なので、じつに若々しいベテランである。

 ただし、棋聖戦は4連敗で挑戦失敗。棋士仲間との雑談で、「最近ちょっとヒマになっちゃってね」と笑っているのを何度か見かけた。いまは次なる明確な目標を見いだせないでいるのだろうか。

 本局は今期リーグの最年少と最年長の対決。白6のハサミに、黄は黒7とカケを選択し、黒9、11と運ぶ。小林はここで20分を費やし、白12に迫った。先に仕掛けたのはベテランだった。

(伊藤衆生)

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