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< 第32期名人戦挑戦者決定リーグ第18局 観戦記 > 半目の悪夢2007年05月18日 3月8日の名人戦リーグ第4ラウンドでは半目届かず。2日後に早碁棋戦で優勝を果たしたものの、翌週は単独トップだった本因坊戦リーグで半目負け。4月上旬には半目差に泣いて本因坊戦の挑戦権を逃す――。
まるで何かに取りつかれたよう。こんなに半目負けが続くのはめずらしい。実はこれ、死活や目算の正確さが持ち味の張の戦績。驚きも倍増する。張の今年の成績は22日現在10勝8敗。半目勝負は6回もあり2勝4敗。半目勝負の出現率も、なんと3局に1回だ。 黄は7勝7敗で半目勝負は1度だけ。成績は物足りなく映るが、負けにはリーグでのものも含まれる。4月で20歳。こんなに厳しい勝負を経験できるのは大きな財産だ。 盤面に誤りがあると指摘されそう。左下の有名定石、どういうわけか白Aがない。 「マネする人がいるんだ。じゃあ、彼は白がいいと思っているのかな」と、記者室をのぞいた依田紀基九段。1月の本因坊戦リーグ、対羽根直樹戦で用い、白星をあげた。 「後に黒Bへ押し上げられると白10の位置がおかしい。それを白16でカバーするつもりなのでしょう。まあ、初めに打った人は偉いということですね」と解説の石田章九段。 この碁で最も注目されたのは左下ではない。立ち上がりの黒1、3、5の構えでもない。それはこれから始まる右上の競り合い。よく見る白22から26のさばきの常用手段に張が目いっぱい抵抗して、思わぬ分かれになる。 (松浦孝仁) |