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黒山下敬吾  棋聖   対   白三村智保  九段

気分一新

2007年07月06日

 気分一新といきたいのは、まだ1勝しかあげられずリーグ最下位に低迷している山下敬吾だろう。調子が悪いわけではないようだ。せっかくの勝ち碁をなぜか土壇場で落とすパターンが目立つ。これ以上黒星が重なると、リーグ残留が危うくなる。

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棋譜 28ツグ(17)

 三村智保とはこれまで3勝6敗と分も悪い。

 大事な一番、山下は黒1、3、5と中国流の布陣で臨む。

 三村は白6と高くカカった。最近は白Aなど三線にカカるのがはやりで、最もよく見た6がなつかしく思える。

 黒9の大ゲイマガカリに白10と肩をつき、定石が始まった。白20でBにハネ、黒20、白25がよくあるが、下辺白6、8の二間ビラキがつまらない位置にあり、しっくりしない。

 そこで三村は白20にツイだ。黒21のハネから27とシボり、白28までは一本道。

 同じ変化を、山下は昨年末、張栩碁聖との王座戦挑戦手合第4局で経験している。そのときも山下は厚みを築くほうの立場だった。

 ここで黒29とカドまで迫ったのが、まさにぴったりの一手。

 白は30に押したくなる。白31とオサえるのは黒30と押し上げられる。白は狭く、しかもスソあきで大いに不満だ。

 ここから山下は、あっという間に勝勢を築いていく。

(内藤由起子)

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