現在位置:asahi.com>囲碁>名人戦観戦記> 記事

< 第32期名人戦挑戦者決定リーグ第28局 観戦記 >
黒張栩  碁聖   対   白山田規三生  九段

13連勝中

2007年07月27日

 どうしたんだろう。

打ち手再生 別ウインドウで開きます | 使い方

棋譜

 4月上旬までは8勝8敗。今年の張の成績に首をかしげた読者も多かったのではないか。相手がトップ棋士ばかりとはいえ、勝率5割とは、らしくなかった。

 ところが、以降はなんと無敗。海外対局などの多忙なスケジュールをものともせず、13連勝で本局を迎えた。

 この快進撃には誰も、どうしたんだろうとは言わない。張は昨年も夏場に15連勝している。体力に自信があるとはとてもみえないが、27歳、やはり若いのだ。加えて、勝負にかける人一倍の執念が、好成績を支えているように思う。

 1敗で並んでいた坂井秀至七段が第26局で敗れ単独トップ。坂井の敗退で自力優勝の可能性が出てきた山田との本局は、6月21日、東京の日本棋院で打たれた。

 黒1、3、5の布陣は3月に公開で打たれたNECカップの決勝でも現れた。黒番は同じく張で、高尾紳路名人を下して優勝した一局である。その時の展開を思い出そうとしていたのだが、なんのことはない、盤上に再現された。

 白6と裏側から低くカカるのは最近のはやり。黒7のいっぱいのハサミに白8、10と切り結ぶ。ここで黒11を打てるのが黒7の効果だという。以上は決勝の大盤解説で知り得た基本情報だ。

 白16。初めて見る読者には目の覚めるような一手だろう。こういう手段はプロに教えてもらわなければとても打てない。記者も3月には驚かされたものだ。

(伊藤衆生)

[次の譜へ]

このページのトップに戻る