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黒高尾紳路  名人   対   白張栩  挑戦者

二つの指摘

2007年10月05日

 下辺を大きく広げ中央を目指す、雄大でロマンを求めるような黒23。立会人の武宮正樹九段は大よろこびするだろうと思ったら、まったくの逆だった。「ピンとこないなあ」と不満顔だ。

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棋譜

 そういえば、大竹英雄名誉碁聖も同じような感想を口にしていた。

 「黒の着手は少しずつピントがずれていないかな。なんとなく、のんびりしているように見える。優雅と、とらえることもできるけどね」

 記者は2日制七番勝負ならではの現象と理解していたのだが、少し気になる二つのコメントだ。

 武宮立会人のおすすめは黒23で参考図の1。白2には黒3で満足。白4のあと、上辺への打ち込みが楽しみだ。白2で3なら、もちろん黒2のブツカリだ。白は収拾がつかなくなる。

 片岡「黒1なら白の応手は難しかったはず。武宮説には大賛成です」

 右上にどちらが先着するのかは、見た目以上に大きな問題だった。図の進行を逃して実戦の白24へ構えられると、▲の直接行動は無理。黒25からサバキを求める以外ない。手抜きは白26で大きな白地が完成する。

 黒25にハネ出せば31までは一本道。白32でA、黒B、白Cなら穏やかだったが、白はズバッと32の切り。挑戦者にのんびりムードはない。

(松浦孝仁)

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