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< 第32期名人戦七番勝負第1局 観戦記 > 楽観?2007年10月05日 「簡単に決めすぎました」と、挑戦者が反省した場面が白78以下だ。検討室のムードは白よし。黒83までの進行も予想の一つで「こうなれば黒も相当」との評判だった。それがそのままモニター画面に映し出されたものだから、誰もが驚いた。
挑戦者の碁は、勝利への道を何通りも持っているかのような印象を受ける。優勢のときは当然一直線の道を突き進むだけ。真骨頂は形勢不利なときだ。横道に入ったり裏道を行ったり、時には険しい山道に踏み入ったりして、敵になかなか決定打を与えない。 そんな彼が進むべき道を誤った。白78にツケれば黒83までは必然。それでもゴーサインを出したのは、これで勝ちとの判断があったから。どんな誤算があったのか。 片岡「楽観があったのでは。上辺白はうまくさばけたし、右上白地も小さくないですから」 黒85が封じ手。以下、シボリが決まって黒よしの材料が増えていく。 一晩過ごし、挑戦者は形勢判断の誤差に気がついたか。白90から険しい着手の連続だ。 片岡「白は中央の味をにらんでいます。白94は検討室でも予想していなかった踏み込み。名人の黒95は最善でしょう」 白はできることなら96を保留して△に活力を残しておきたい。しかし、白Aの中央突破に向かうと、黒から96が先手になる。白手抜きは黒Bから符号順に黒Hまでで右辺白がもたない。まもなく、クライマックスを迎える。 (松浦孝仁) |
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