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黒高尾紳路  名人   対   白張栩  挑戦者

黒地まとまる

2007年10月05日

 決め手になった黒17のサガリ。そのカラクリを調べてみよう。

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棋譜

 実戦の白18には黒19と抜いて上辺黒の安全を確かめる。白はAにトビたいのはやまやまだが、黒から22へハネられると一眼しかないことに気がつく。中央に白がもう一手打ってもこれだけ周囲の黒が厚いと、とてももう一眼は望めない。

 変化はもう一つある。白18でBと取ったらどうなるか。黒19、白A、黒22、白C、黒D、白20、黒Eのコウと読んだ人もいるだろう。非勢の白にとっては大歓迎の進行。黒の失敗図だ。

 片岡「白Bには黙って黒Fと差し込むのが好手。黒Gの切りと黒C、白18、黒22が見合いで白のつぶれとなります」

 この後も名人はそつがない。右下白24、26のハネツギに黒27は攻守を兼ねている。ご覧のように白のダメが詰まり、右辺には利き筋がたくさんある。これからのヨセに役立たないわけがない。これが「攻」。

 「守」は参考図で。右下を白からハネツがれた状況では白1のハサミツケが9まで成立する。しかし、実戦のようにaに黒石があれば、黒bに逃げ出すことができるという仕掛けだ。

 名人は左下黒35にオサエて勝利を確信した。

(松浦孝仁)

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