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< 第32期名人戦七番勝負第2局 観戦記 > 定石は変わる2007年10月12日 1日目、松本の最高気温は30度を超えた。冷房が好きではない挑戦者のために氷柱を用意しようかとの声も出たくらいだ。わずかに秋をうかがわせるのは床の間のかれんなホトトギスの一輪ざしだった。
上辺の主導権争いで黒の優位を主張する13のハサミに対し、白14の肩つきが好評だった。黒のあいさつが悩ましい。黒Aの押しは白Bとノビられ、上辺の幅はそれほどではなく、右上方面が忙しくなるので却下。解説の彦坂直人九段はいう。 「よく打たれるのは参考図の黒1ですが、白2から8とおさまられ、最近は黒がイマイチと考えられるようになりました。黒7でaと急所をノゾいても白bとハネて2子を捨てられてまずい」 老記者は定石の変わりようにおどろくばかりだ。かつては図の白2、4は▲が急所にきてまずいとされたのに、いまは考え方が逆転している。白2でcにハネ込む梶原定石が流行したのは遠い昔になった。 挑戦者は10分の少考で黒15のコスミツケ。新手かと思ったら、「50年ほど前、杉内先生が打っているのを見ましたよ」と岩田達明立会人。杉内雅男九段86歳、岩田九段81歳。ともに元気で活躍されるバリバリの現役棋士である。碁の世界は息が長い。 (春秋子) |
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