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黒高尾紳路  名人   対   白張栩  挑戦者

亀の甲

2007年10月26日

 名人は黒45といっぱいにツメ、47にヒラく。ツメが絶好ということもあって、検討室には「やや黒が打ちやすいか」という空気があった。名人がAではなく黒47と低く構えたことも、その判断を裏付けているように思えた。黒Aは、左辺一帯が盛り上がる可能性のある半面、白Bの打ち込みへの対策が必要になる。

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棋譜

 左辺を打ち切った形にされた以上、挑戦者が目を向けるべきは右下。検討陣は参考図の白1のコスミツケから3とハネる変化や、白aの挟撃などを研究したが、これぞという図ができない。

 挑戦者は白48と出た。ちょっと気がつきにくい一手だった。名人はそのまま考え込み、昼の休憩後、黒49のオサエ。白50に黒52と逃げるのは白Cとノビられて苦しい。

 白52は気持ちのよい抜き。「亀の甲」の2子抜きに不要な石は△一つだけ。かなり効率はいい。「取れるんだから、これが一番いいでしょう」と挑戦者だ。厚みが働くようになれば、白有望となるだろう。

 近くのホテルでは、小林覚九段と万波佳奈四段による大盤解説会が開かれていた。ゲスト登場した黄解説者は黒53までの形勢を「細かいヨセ勝負を予想しますが、左下白ははっきり生きているわけではないので、少し黒を持ちたい形勢です」と語った。

(伊藤衆生)

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