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< 第32期名人戦七番勝負第3局 観戦記 > 形勢急接近2007年10月26日 良さそうだったのに、いつの間にか追いつかれていた、という経験は誰にでもあるはず。どこかに問題があったに違いない。対局中の挑戦者が自問自答を続けたのが、おそらくこの譜の場面だ。
封じ手白94の評判はよくなかった。白の勢力圏だった中央で、95、97と黒が羽をのばし始めた。「白94はA、黒B、白100でした」と挑戦者。ただし、続く白98は大好評。98の前に白A、黒Cを決めないのが味わい深い。△を軽くみたことで、黒D、白E、黒101には白Fとハネて上辺を大切にできる。 黒99のケイマガケは名人らしいやわらかさ。ここで、おとなしく白100と生きを確保したのが、挑戦者らしくなかった。 「参考図の白1と押して下辺を割れば、依然として白の打ちやすい局面でした」と黄解説者。終局直後、名人を見やって「白100は変だった?」と挑戦者。そう、本人も問題に気づいていた。 黒101、103。中央、下辺で四つのケイマが躍る。意外にも弱点がみあたらず、下辺も守られた。形勢急接近。 (伊藤衆生) |
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