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黒高尾紳路  名人   対   白張栩  挑戦者

混乱の終盤

2007年10月26日

 名人は状況を認識していた。左上白14に黒はAとは受けられない。最後までコウを争うことができれば黒の半目勝ちになる。「最後まで」というのは1目のコウダテにさえ受けるという意味だ。

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棋譜 17コウ取る(14の右)20同(14)、23、26、29、32、35、38、41、44、47、50、53、56、59、62、65各同、79同(75)、80ツグ(39)、81同(14)、102五子取る(76)、105ツグ(42)、107コウ取る(100の下)、110同(100)、113、116各同、118ツグ(100の下)

 延々と続くコウ争いにドラマがあった。右上のコウダテを黒33、39の順番で打ったのが問題。白40と引かれ、名人はバチンとひざをたたく。この部分、コウダテはあと1回しか利かない。

 ところが、その白40が混乱の原因になる。実戦黒67から白76までを参考図に並べてみよう。黒は1から7の好手で上辺を攻め取りにさせ、このあと黒コウ取りに白ツギとなった。黒はaと打てばb、cがいつでも利く。微細な終盤に、白は危ういコースを歩んでいた。

 名人は左上のコウを黒81とツギ、挑戦者は4分を投じて左辺白82へ。以後は波乱なく白118で終局した。衝撃の結論は次の譜で。

(伊藤衆生)

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