現在位置:asahi.com>囲碁>第32期名人戦七番勝負> 記事

第32期名人戦七番勝負第3局

【9月26、27日 茶寮宗園(宮城県仙台市)】
黒 高尾紳路 名人   対   白 張栩 碁聖

  1日目 | 2日目

写真 熱戦を終え検討に入る両対局者
写真 勝った張挑戦者。険しい表情が厳しい勝負を物語る
写真 悔しさをにじませ盤面を見つめる高尾名人
写真 小林覚九段と息の合ったやりとりで解説する万波佳奈四段
写真 ユーモアを交えて解説する小林覚九段
写真 2日目の大盤解説会にも多くの囲碁ファンが集まった
写真 2日目の昼食は名人、挑戦者とも旅館の自室で。天ぷら、稲庭うどんなどが出た
写真 万波佳奈四段も昨日に続き指導
写真 笑顔で指導碁にあたる小林覚九段
写真 上着を脱いで指導する武宮陽光五段
写真 封じ手の「7の十五」に赤い○が記された棋譜と封筒
写真 封じ手を打ち下ろす張挑戦者
写真 時折目をつぶって集中力を高めていた張挑戦者。鋭い眼光で盤を見つめる
写真 対局再開直前、厳しい表情で盤を見つめる高尾名人

疲労困憊の両者

 300手を超す大熱戦。しかも、微細な半目を争う神経戦だった。終盤は両者とも席で落ち着きがなくなった。盤にかがみ込み、頭をかきむしり、天井を仰ぎ、大きなため息をつく。「やっちゃった…」と嘆声がもれたことも。

 終局後の両者は疲労困憊(こんぱい)の様子で、おしぼりで何度も顔をぬぐった。並べ直しての感想はなかったが、ヨセ争いのポイントについて5分間ほど話し合ったとき、2人の顔にも笑みが浮かんだ。死力を尽くした者だけが味わう、爽やかな境地だったのかもしれない。

 高尾名人は「1日目の左辺黒65ハネが変で、形勢を損ねました。2日目で接戦になりましたが、ヨセの途中で半目負けていると思っていた」。

 挑戦者は「1日目は少し打ちやすいかなと思っていた。2日目もいい勝負で、少し自信はあったが、やっと勝てるかなと思ったのは最終盤です。それでも、(名人に)正しく応じられていたら負けていたかもしれない」と振り返った。

2007年09月27日20時40分

*   *   *

張挑戦者が2勝目

 仙台市太白区の茶寮宗園で26日から打たれていた高尾紳路名人(30)と挑戦者・張栩碁聖(27)による第32期囲碁名人戦七番勝負の第3局は、27日午後6時54分、張挑戦者が318手までで白番1目半勝ちし、対戦成績を2勝1敗とした。持ち時間各8時間のうち、残りは名人1分、挑戦者10分。

 第4局は10月10、11の両日、静岡県伊豆市の鬼の栖(すみか)で打たれる。

2007年09月27日19時05分

*   *   *

名人、驚異の粘り

 午後5時50分現在、黒番の名人が左上のコウを争って驚異的な粘りをみせている。

 名人が被告の立場のコウだが、最後までコウを譲らずに頑張り続けることができれば、「黒の半目勝ち」との声も出始めた。まだまだもつれるか。

2007年09月27日18時00分

*   *   *

終局は午後6時前後か

 午後5時10分過ぎ、高尾名人が残り10分となり、秒読みに入った。ここからは1分以内に着手すれば、消費時間はカウントされない。

 局面は現在、白わずかに優勢との評判のまま、最終盤を迎えている。午後6時前後の終局か。

2007年09月27日17時20分

*   *   *

石田九段「白半目勝ち」

 検討室では、立会人の石田芳夫九段、新聞解説の黄翊祖七段を中心に、ヨセの想定図がつくっては崩されていく。

 コンピューターの異名を持つ石田九段は「白の厚い半目勝ち」と主張。黄七段も同意した。

 検討陣の研究どおりの結果となるかどうか。

2007年09月27日17時05分

*   *   *

息詰まる終盤のヨセ合い

 ヨセ合いが延々と続いている。対局2日目の早い段階で形勢のはっきりしていた第1局、第2局とは違い、本局は先行きのはっきりしない息詰まる終盤戦となっている。

 細かい形勢とみていた検討陣からは「半目勝負」「激細(ゲキコマ=激しく細かいの意か)」の声が出始めた。

 消費時間では、高尾名人が午後3時半前に残り1時間(持ち時間8時間)を切り、秒読みに持ち込まれる可能性も出てきた。張挑戦者は名人よりも1時間以上多く余している。

2007年09月27日16時15分

*   *   *

封じ手が分かれ目だったか

 対局室近くのホテルで昨日に続き、27日午後2時半から大盤解説会が開かれた。

 小林覚九段は「封じ手までの1日目が終わった時点では、白がやや打ちやすいか、というのがプロのほぼ一致した見方でした。しかし、封じ手の白94が、その後の展開をみると、やや思わしくなかったようです。封じ手は予想にあった黒133のノビから、中央を囲った方が勝ったようです」。

 さらに名人が30分ほどかけた「右上の黒139のハイ、あれがよかった」とも。

 大詰めが迫っている。

2007年09月27日16時05分

*   *   *

形勢、依然として「細かい」

 検討室では河野臨天元、小林覚九段、黄翊祖七段らによるヨセのいろいろな図がつくられている。概ね「形勢は依然細かい」である。時として、黒の地が多い図ができたりする。

 昼前の段階では、黄翊祖七段らの間で「細かいながら白がやや優勢か」との見方が出た瞬間もある。それからすると、形勢が急接近していることは確かなようだ。

2007年09月27日14時25分

*   *   *

ジーパン棋士は? キャミ棋士は?

 1日目が終わった昨晩の夕食。高尾名人は自室で、張挑戦者は名人戦スタッフ一同と一緒に大広間でとった。

 そこでの話題で一番盛り上がったのは、棋士の服装談義。口火を切ったのは小林覚九段だった。

 「テレビ対局などが増え、棋士が一般のファンの目にふれる機会も多い。品位のある棋士の服装というものはあるはずだよね」

 これに対して棋士らの間で議論百出。

 「品位といったって、人によって感じ方は様々だし」

 「ジーパン姿で登院(日本棋院に来ること)しては、いけないらしいよ。これって、ちょっと時代錯誤じゃないか」

 「そんなことはない。穴の開いたジーパンで、臭い匂いのするのもいるかもしれないし」

 「将棋界はタイトル戦で、羽織袴姿が一般的だね。なぜ囲碁界は背広が多いのかな」

 「クールビズの時代でもある。Tシャツでタイトル戦だって、いいじゃん」

 「うーん、Tシャツでかい。それはちょっとなあ」

 「クラシック音楽界では服装は保守的だけど、シャツ姿で聴きに行ったってヘンではないよ」

 「キャミソールでの対局もだめでしょう」

 「そんな細かく決め出すと、どうなるのかな、常識の範囲でいいんじゃないか」

 てなわけで、対局の立会人もいたが、談義の終局とはいかなかった。

 ファンの皆さんはどうお考えでしょうか?

2007年09月27日14時10分

*   *   *

終局は4時以降?

 着手のピッチがとりわけ速いのが、今期名人戦の特徴の一つ。第2局など午後2時台に終局し、第3局も2日目の午前中で早くも大ヨセに入った。手数も137手まで伸びたので、検討室では「本局も午後4時前に終局し、NHKの中継再開の4時には終わっているかな」という声も出た。

 ところが、立会人の石田芳夫九段らは「いやいや、午後4時は回るだろう。これから着手のペースは落ちるはずだよ」との読み。

2007年09月27日13時15分

*   *   *

対局再開

 午後1時に昼食休憩を終えて対局が再開した。張挑戦者の138手目は8の六。

2007年09月27日13時05分

*   *   *

若い2人をじっくり指導

 対局室近くのホテルで27日午前10時から、小林覚九段、武宮陽光五段、万波佳奈四段による指導碁が開かれた。

 武宮五段、万波四段が歩き回りながらそれぞれ4、5人を相手にする一方、小林覚九段は若い参加者2人を相手に座ってじっくり指導。難しい顔をして額をぬぐう小学生の参加者には、「暑くない?」と笑顔。対局を終えた大学生には「頑張ったね。面白かった。これからも気合いよく行きましょう」と激励した。

2007年09月27日12時55分

*   *   *

昼食休憩、再開は午後1時

 第32期囲碁名人戦七番勝負第3局2日目は、高尾名人の137手目までで昼食休憩に入った。持ち時間各8時間のうち、ここまでの消費時間は高尾名人が5時間46分、張碁聖が4時間40分。再開は午後1時。

2007年09月27日12時05分

*   *   *

ヨセ勝負に進む

 白が100で左下を生き、黒は103と下辺を備えて、ヨセ勝負へと進んでいる。

 挑戦者の右下白106は大きな手、名人も黒107で上辺の白地を制限したのち、右上黒109の大どころへ向かう。

 細かな勝負になりそうだ。まだ決まりのついていない碁盤の右半分を、互いにどう打ち進めるか。

2007年09月27日11時55分

*   *   *

囲い合いより戦い

 封じ手の白94は左下の押し。黄翊祖七段は「予想された手の一つです。ぼくは70の右かと予想していました」と言う。

 「70の右だと白は中央、黒は下辺を地にしやすく、囲い合いになりそう。実戦の白94押しは、荒らし合いを選んだ手です。張挑戦者は囲い合いはあまり好まず、戦いの方が好きだからという事情もあるでしょう」

2007年09月27日11時50分

*   *   *

中央で攻防始まる

 挑戦者の封じ手白94の押しは、小林覚九段らが前日予想した一手。

 左下白はまだ完全には生きておらず、外への出口が止められると、手を戻さなければならない。

 名人は黒95、97と動き出し、中央で攻防が始まっている。

2007年09月27日09時50分

*   *   *

夕食はあわびステーキ

 1日目が終わった後、両対局者は、対局室のある仙台市・秋保温泉の旅館「茶寮宗園」で夕食をとった。

 高尾名人は自室で、張挑戦者は名人戦スタッフらとともに大広間で、えび真丈(しんじょう)揚げ、あわびステーキ、松茸ご飯など同じメニューを食べた。

2007年09月27日09時36分

*   *   *

封じ手は「7の十五」

 26日夕方に打ちかけとなっていた高尾紳路名人(30)と挑戦者・張栩碁聖(27)による第32期囲碁名人戦七番勝負の第3局は、2日目の27日午前9時、仙台市太白区の茶寮宗園で再開した。

 両対局者が1日目の手順を盤上に再現した後、立会人の石田芳夫九段が封じ手を開封。白番・張挑戦者が封じた94手目は7の十五だった。

2007年09月27日09時10分

*   *   *

  1日目 | 2日目

このページのトップに戻る