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黒張栩  挑戦者   対   白高尾紳路  名人

意外には意外を

2007年11月16日

 黒25のカカリから29と高く構えたことで、下辺の価値ががぜん高騰してきた。

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棋譜

 単純に考えれば、すぐに白Aと入るのがふつうだ。白が30とカカったのは、黒Bと受けさせてから白Aと入るほうが効果的だから。

 下辺を受けるわけにはいかない黒の事情は分かるが、黒31にハサんだのには、検討陣から驚きの声が上がった。

 「正直、意外でした。参考図の黒1のツケがいいかなと見ていました。ツケ切りでいけば17のツメも打てるし、19までとなれば黒もまあまあ。ただし必ず図になるとは限りませんが」と趙善津解説者。

 黒31だと白C、黒Dから白Aとヒラいて下辺を占めるのがぴったりだ。ところが、黒E、白Fのあと黒Gと制されては、「左下の白の損がひどいので、下辺に向かうのは気が進みません。入るのなら白30でカカらず、すぐのほうがいいのかと。実戦でいいと思っていました」と名人。

 さらに、名人が当然という口ぶりだった白32ツケに、検討陣はもっと目を丸くした。地をかせごうともくろむのは、名人らしくない。

(内藤由起子)

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