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< 第32期名人戦七番勝負第4局 観戦記 > 読み切れない2007年11月16日 黒73にノゾかれた瞬間、白は74で参考図の1に切りたくなる。名人は「切りが入れば大変だったけれど、読み切れなかった」。断念したのは黒2とアテ返される反撃があるからだ。黒4の切りから白11までのあと、黒aまたはbが予想されるが、「白は生きるためにcにもう一手かかる。黒がやれそうです」と趙善津解説者(8コウ取る、10ツグ)。
黒は77までと強化して厚く打ち進めている。 2日目朝、封じ手までを並べ直している途中、白78を打ちながら名人の顔がゆがんだ。「82にアテる一手だった。眼形がなくなると思ってやめたのだけど」と局後、悔やんでいた。今なら黒Aにツイでもらえる。それから白78、黒79のあと白Bにトンでおくほうが、明らかにまさったという。 「早く態度を決めてもらうほうが楽なんです。実戦は、黒にAとBの両方を見られて気持ちが悪い」と趙解説者。 とはいえ、白82まで無難にしのげては、白が相当かと検討陣は判断していた。 たった3分で打たれた次の手を見て、どよめきが起こる。挑戦者はおそろしく厳しいことを考えていた。 (内藤由起子) |
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