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< 第32期名人戦七番勝負第5局 観戦記 > 互いの主張2007年11月23日 挑戦者は過密日程のど真ん中。いや、一年中休む間なしといったほうがいいかもしれない。この対局が今年59局目で、44勝14敗。2日後の土曜日には京都で早碁棋戦の決勝を戦い、さらに翌週は東京で火曜と木曜に手合がある。年間70局を超える勢いだ。「こんなにたくさん棋戦があるのは幸せなこと。周りの方が思っているよりぼくはタフですよ」
黒13とカケれば19までは一本道。定石通の方は気付くはず。△が一路下ならミニ中国流の布石でよく現れる形だ。 挑戦者は△の位の高さに満足し、右下黒の厚みと▲の幅が狭くないですかと主張。名人は右辺中国流全体のバランスで十分打てると見ている。 このあたりまでは盤上も検討室も和やかだったが、黒23のツケから雰囲気がガラッと変わる。 黒23で26、白Aの定石は減少傾向にあるという。実戦の黒33までのように、右辺と上辺の両方を占めようという足早な碁が増えてきた。ただし、この局面での黒23は不評だった。「秀行(名人の師、藤沢名誉棋聖)合宿なら怒られそう」とNHK衛星放送解説の倉橋正行九段。出来上がった白の厚みが右下黒の勢力をぼかしているというのが理由だ。 坂井「ぼくも初めはそう感じていましたが、ものは考えよう。右上で白に厚みを作らせても、右下黒が消してくれると思えば腹は立ちません」 黒23にはもう一つ狙いがあったらしい。先手を奪い黒35へ。ここが要所だった。 (松浦孝仁) |
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