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黒高尾紳路  名人   対   白張栩  挑戦者

悪手は浮かばない

2007年11月23日

【黒2目半勝ち】223手完

 ゴール地点とされた黒147(2の十五)が打たれたのは2日目の午前11時11分。終局は午後3時7分だから、1時間の昼休憩をのぞくと、約3時間かかったことになる。

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棋譜 118コウ取る(112)、121同(103)、124、127各同、221同(117)、223ツグ(116)

 黒勝ちの結論を出していた検討室でさえ、「黒1目半は間違いない。半目勝負にはならないでしょう」という細かさだから、まあ納得できる。不思議なのは、今シリーズを通じていえることでもあるが、勝負どころの早さだ。終局時間だけに注目してもそれは明らか。午後2時、3時台の決着が4局もある。

 坂井「2人の特性がそうさせているのかもしれません。張さんは立ち上がりをあれこれ研究してくるタイプ。ですから序盤はあまり時間を使いません。この碁で例えると黒1が『17の四』の小目なら、左上の星には絶対に打ちません。カカられて悪いとの研究結果があるようです」

 また、名人は基本的に素直な着手を選ぶタイプだと坂井解説者はいう。

 「名人は子供の頃から悪い手を思いつかないという才があります。ぼくが中1、高尾さんが小4の時に、藤沢秀行名誉棋聖の主宰する秀行合宿で知り合ってもう20年。たくさんの碁を見せてもらいましたから、間違いないと思います。無駄な時間を使わずにすむというのは大きいですよ」

 決戦の舞台は神戸市「御所坊」から甲府市へ。そして、最終局へ。

(松浦孝仁)

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