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< 第32期名人戦七番勝負第7局 観戦記 > 「軽率だった」2007年12月21日 下辺を突き抜き、黒43の絶好点にまわっては、黒が好調に見えた。挑戦者もそう思っていたに違いない。しかし次の一手はだれも予想していなかった。
白44のオサエ込み。あると分かっていてもすぐ決行するとは全くの想定外だ。打たれてみればやはり厳しい。名人が席をはずすと、挑戦者は「軽率だった」とぼやき、頭を抱えた。 黒Aとハネて白Bとワタらせるのは、黒はダメ詰まりでとたんに動きが不自由になる。黒45にハネて遮るのは当然だ。 黒51と逃げて捨てるのは「すごい損。必死のがんばりだね」と立会人の工藤紀夫九段。 黒53に、白は54とダメを詰めて、しっかり58とカカえた。 白がだいぶ盛り返したが、ひとつだけ打ち損じていた。 白46で参考図の1のオサエだ。今なら黒2のツギは絶対。白は3、5と黒を割きながら頭を出せる。さらに白9にマガられると黒はダメ詰まりで窮屈な姿。白1をぜひとも決めたいのだが、驚いたことに、永遠にチャンスは訪れなかった。最初で最後のタイミングが46だったというのだ。 (内藤由起子) |
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