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黒張栩  挑戦者   対   白高尾紳路  名人

あっという間に

2007年12月21日

 黒3から5とトビツケて白10まで、黒は先手で一気に厚くなった。白6でAとハネ込めば黒B、白6、黒C抜き、白7ノビで突破はできるが、ポン抜かれる損が大きく、名人は嫌ったのだろう。続いて黒Dとアテられるのも痛い。

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棋譜

 一転、黒は11に鼻ヅケ。「左上とここで、白は軽く2発なぐられた感じ。黒が押しています」と蘇解説者。

 ただ、辛抱強い白12、14のハネツギは、蘇解説者も気づかない好判断だった。つい、白12で参考図の1から出たくなるが、黒6と守られたあと、白は7とマガるくらいしかない。黒10までと調子で左辺を地にされて碁が終わってしまう。

 黒15まで気持ちよく止まると、何もなかった左辺に、あっという間に大模様ができあがっていた。挑戦者は「上辺がつながったのは大きかった。全部しのいでしまえば少しいいと思っていました」。

 さて、優勢を意識したとき何を考えるか。

 挑戦者は、大きさがはっきり勘定できる黒17を選んだ。地で13目得というだけでなく、下辺の黒がしっかり生きたのがプラスだ。

 しかし「黒17、そんなに大きいとは思えないなあ」と工藤立会人。挑戦者自身、すぐに後悔することになる。

(内藤由起子)

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