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< 第32期名人戦七番勝負第7局 観戦記 > 最終局の喜び2007年12月21日 「苦しくなるとつい忘れちゃうのですが、7局まで経験できること、1局でも多く教われることをありがたいと思わないといけない」
ご承知のとおり、本局を制した張栩挑戦者が、1年で名人位を奪い返した。第4局で3勝1敗と追い込みながら2連敗で五分の星に戻されたときに、苦しさを喜びと考えることで気持ちを切り替えたという。 3連勝のあとに3連敗し、最終局で棋聖位を決めた経験がある羽根直樹九段も「どうせ勝つなら第7局までいくほうがみんなに喜んでもらえる」と前向きに考えるようにしたそうだ。 挑戦者は「去年よりも成長できたと思う」と本シリーズを振り返っている。確かに盤側から見ていても、変わった点がいくつかあった。本局をとおして、何が違ったのかを感じていただきたい。 改めて行われたニギリで先番をあてた挑戦者は黒1、3の向かい小目から5と、本人いわく「1度も負けたことのない」布石を敷いた。 本局の3日前には早碁でこの黒1、3、5を試している。その日の夜、挑戦者の「雑談しよう」との電話を受けた蘇耀国八段は、検討の相談相手になったという。 準備万端で臨んだが、名人にたった1分で白6とカカられて、対策で考えておいたAとはハサまず、黒7と転じた。「高尾さんの着手が速かったので、研究されているのかと思い変えたと、張さんが言っていました」と本局の解説者でもある蘇八段。 (内藤由起子) |
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