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第32期名人戦七番勝負第7局

【11月8、9日 あたみ石亭(静岡県熱海市)】
黒  張栩 碁聖   対   白  高尾紳路 名人

  1日目 | 2日目

写真 封じ手に署名する、立会人の工藤紀夫九段
写真 張挑戦者が95手目を封じ、立会人の工藤紀夫九段に手渡した
写真 1日目の昼食は天ざるそばに、熱海ということで「あじのたたき」。ほかにおにぎりや香の物など。高尾名人は同じメニュー、張挑戦者はあじのたたきを、ほうれん草のごま和えに替えてもらったそうだ
写真 昼食休憩中で主のいない対局室
写真 第一着を右上小目に打ち下ろす張挑戦者
写真 高尾名人の握りは17個。張挑戦者が握りを当てて黒番に
写真 先番を決める握り。高尾名人が握った碁を盤上に置いた
写真 和やかに対局室検分が行われた=11月7日

「この2人の碁は面白い」蘇耀国八段

 1日目94手までの対局の感想を、朝日新聞解説の蘇耀国八段に聞いた。蘇八段は中国・広州出身で、現在本因坊リーグに所属。今年の本因坊戦の挑戦者決定戦まで勝ち抜き、決定戦で依田紀基九段に敗れたが、七番勝負登場に肉薄した新鋭。4年前の新人王だ。

 「とにかくスピードが速いことが一番印象的です。昼頃は下辺の攻防に2人とも時間を使っていたので、この分では今日はあまり手数が進まないな、と予想していました。ところが、午後5時を過ぎてから、右上でどんどん手が進んで、あっという間に94手までいっちゃった。これにはびっくりです。白80は難しい手だし、黒81、黒83も考え出したらいっぱい考えるところなんです。『もうちょっと悩んでもいいかな』(笑い)と思いたいのですが、2人はポンポン打っちゃった。決断が早いといえるし、気合いで打ってるともいえます。きっと2人とも『気合いでも負けたくない』と思っているんでしょう」

 加えて「この2人の碁はとても面白い」と力を込める。「どんなに局面が難しくなっても、またどちらかが崩れそうになっても、常に決して崩れず接近戦に戻っていくんです。だから興味がずっと続くし、目が離せない。野球でいうと、どちらかが1点か2点入れれば、相手がすぐ次のイニングで得点して追いつく、というような緊迫したゲーム。だから、2人の碁は、ずっと面白い」

2007年11月08日18時40分

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難解な戦いが連続

 黒の張挑戦者が95手目を封じたところで、1日目が終了しました。

 序盤から難解な戦いが続き、見ている側にとっては大変面白い碁になっているのではないでしょうか。

 下辺の戦いが一段落し、戦いは上辺に移りました。黒は87と囲って右辺を大きな地にほぼ確定させました。

 そのかわり上辺の黒石が弱くなったので、明日は白がこの上辺の黒の一団にどれだけ寄り付けるかが、最初のポイントになりそうです。

2007年11月08日17時59分

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挑戦者が95手目を封じる

 静岡県熱海市の「あたみ石亭」で8日午前9時から始まった第32期囲碁名人戦七番勝負第7局は、同日午後5時30分、黒番の挑戦者、張栩碁聖(27)が95手目を封じ、1日目を終えた。3勝3敗で迎えた最終局。9日朝から打ち継ぎ、同日夜までには2カ月余の戦いが決着する見通し。

 持ち時間各8時間のうち、消費時間は張碁聖が3時間36分。高尾紳路名人(31)が3時間54分。

2007年11月08日17時55分

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第7局は白の勝率6割6分7厘

 現在の名人戦七番勝負で、第7局までもつれこんだのは、今期の第32期が5回目。前回は2年前、張名人に小林覚九段が挑戦した時だった。

 ところで、第7局では改めて「握り」が行われて、手番を決めることになっている。日本棋院の資料によると、旧名人戦と現在の名人戦を合わせて、7局目が打たれたのは過去8回ある。第7局の結果は黒番勝ちが2回、白番勝ちが6回。

 なお、棋聖戦の第7局は過去計10回あり、黒番勝ち3回、白番勝ち7回。本因坊戦の第7局は過去12回あり、黒番勝ち5回、白番勝ち7回。

 最大の特徴は三大棋戦とも第7局は白番勝ちの方が多い点だ。三大棋戦を一緒にした数字で見ると、第7局は黒番勝ち10回、白番勝ち20回。勝率は黒番3割3分3厘、白番6割6分7厘となる。

 つまり、白番は過去のデータによる限りでは、3局のうち2局も勝つ勘定である。えらく偏った結果と言わざるをえない。なぜなのだろうか。

2007年11月08日16時51分

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難解な戦い 互角の分かれ

 黒77と出たところで、白44から始まった難解な戦いが収束しました。

 白としては左下隅を地にして、黒も下辺の一団がほぼ安定したのでどちらが得をしたのか判断が難しく、ということはまたもやいい加減な分かれなのかもしれません。

 強い人同士が打つと、激しく競り合っても互角な分かれになるものなのですね。

2007年11月08日16時41分

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場合の好手

 白54と空き三角に黒2子を取った手は、形が悪いようですがこの際の場合の好手です。

 白54でその一路右に打つのが通常の形ですが、それだと黒27、53の2子のダメが空くので外の白(26、32、40、58の4子)のダメが詰まった時に、大変な違いが生じてきます。

2007年11月08日16時06分

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名人仕掛ける

 黒43に対して次に13の五と黒に打たれると右上の白が大変窮屈なので、14の六にツケるなどして脱出を試みるかと思われたのですが、名人は白44と下辺を厳しくオサエ込んでいきました。

 そこはやってみたいところではあるのですが、右上の白に迫られたこのタイミングで決行するとは、名人のこの一局に対する並々ならぬ気迫を感じます。

 ここから険しい戦いが始まりそうです。

2007年11月08日14時57分

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黒、好点にまわる

 黒27から始まった戦いが、白42までで一応一段落しました。

 第一感は黒35、37と突き抜いて39とカカエた形が素晴らしく、やや黒かなという印象を受けましたが、黒27と黒33の2子をカカエた白の形も厚く、いい加減なのでしょうか。

 ただここで先手を取って、かねてよりの狙いの黒43のボウシにまわれたのは黒にとって喜びです。このボウシは右辺の模様を盛り上げながら、右上の白への攻めをみた一石二鳥の好点です。

2007年11月08日14時10分

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正面衝突は回避

 再開後、高尾名人は白28のハネダシから白30とオサエ込みました。この手はやや妥協した戦い方です。

 白28では本来12の十三とハネたいところでしたが、それだと黒に13の十四にノビられて、どちらかが潰れそうな戦いが免れず名人の方がやや危険とみたのでしょう。

2007年11月08日13時54分

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対局再開

 午後1時に昼食休憩を終えて対局が再開した。高尾名人の28手目は12の十五。

2007年11月08日13時20分

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序盤の勝負所を迎えるか

 黒27とツケたところで昼食休憩となりました。黒27は厳しい手で、高尾名人の次の一手次第では険しい戦いになる可能性があります。

 この対応が大変難解なので、遡って白26で27の点に打っていれば固く、僕ならこちらを選んでいたかもしれません。ただ、成立すれば当然実戦の白26の方が厳しいので午後の名人の対策が大変楽しみです。

2007年11月08日12時55分

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昼食休憩 再開は午後1時

 第32期囲碁名人戦七番勝負第7局1日目は、高尾名人が28手目を考慮中に昼食休憩に入った。持ち時間各8時間のうち、ここまでの消費時間は高尾名人が1時間56分、張挑戦者が1時間4分。

2007年11月08日12時08分

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接近戦始まる

 上辺と右下で形がほぼ決まったのに続き、下辺で白が26とボウシしたところから、接近戦が始まった。

 小考ののち挑戦者が黒27とツケていくと、検討室の蘇耀国八段が「おっ、やった、そうこなくちゃ」と歓声を上げた。

 白の応手はハネか、ブツカリか下ハネか…。さまざまな応手で検討は盛り上がる。

2007年11月08日11時34分

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張挑戦者の工夫

 張挑戦者の5手目までの布石は、3月に両者で打たれたNECカップ決勝での碁と同じです。

 黒3の位置が星であれば中国流なのですが、張挑戦者は小目のほうが優れているとみているふしがあり、最近の実戦でも何局か見られます。

2007年11月08日11時02分

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高尾名人の2手目

 今シリーズ、張挑戦者の黒番3局とも1手目が17の四の小目、2手目が4の三の小目でスタートし、その数手後まで似たような布石が多かったのですが、高尾名人が初めて2手目を右下隅の星に打ちました。

 実は前局(張挑戦者の黒番)が終わった夜、両対局者が午前2時頃まで布石の検討をしていたので、高尾名人はそのあたりを考慮して手を変えたのかもしれません。

2007年11月08日10時42分

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両者、黒番が希望?

 注目の握りの結果は、張挑戦者の先番に決まりました。6局までの勝敗はお互いが黒番の2勝1敗です。

 張挑戦者は黒番が好きなタイプで、高尾名人は黒番での勝率が圧倒的に高いことから、両対局者とも黒番でこの一番を打ちたかったのではないでしょうか。

2007年11月08日10時31分

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注目の大一番

 おはようございます。武宮陽光です。名人戦もいよいよ最終局までもつれこみました。名人初防衛か、挑戦者のタイトル奪還か、注目の大一番を現地熱海よりリアルタイムでお伝えいたします。2日間よろしくお願いいたします。

2007年11月08日09時49分

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白石17個、張挑戦者が奇数当てる

 第7局は改めて対局前に握りが行われた。

 高尾名人が右手一杯に白石を握って、碁盤の上に差し出した直後、張挑戦者は黒石1個をそっと碁盤に置いた。

 名人が手を開いて、白石を2つずつ並べていくと、数は17個。奇数先を意思表示した挑戦者が黒番を引き当てた。

2007年11月08日09時43分

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張挑戦者が先番

 高尾紳路名人(31)と挑戦者の張栩碁聖(27)が3勝3敗で並んだ第32期囲碁名人戦七番勝負(朝日新聞社主催)の第7局が8日、静岡県熱海市の「あたみ石亭」で始まった。「握り」の結果、張挑戦者が黒番になり、第一着を右上小目に打ち下ろした。

2007年11月08日09時10分

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和やかに対局室検分

 第32期囲碁名人戦第7局を翌日に控えた7日夕、会場となる熱海市の「あたみ石亭」で、高尾紳路名人と張栩碁聖による対局室検分がおこなわれた。対局がある「弓ヶ浜」に張挑戦者はスーツ姿で予定時刻より約5分早く入室、高尾名人はいつものように浴衣姿でほぼ定刻に入室した。

 立会人の工藤紀夫九段の「なにか問題はありませんか」という問いかけに、両対局者とも碁石・碁盤や部屋の空調などに特に問題がないことを確認して、和やかなうちに検分を終えた。

 むしろ両対局者よりも、周りにいた関係者の方が決定局ということもあり、いつになく緊張した面持ちだった。

2007年11月07日

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8日から熱海で第7局

 高尾紳路名人(31)に張栩碁聖(27)が挑戦する第32期囲碁名人戦七番勝負(朝日新聞社主催)の第7局が8日午前9時、静岡県熱海市の「あたみ石亭」で始まる。高尾名人の初防衛なるか、前名人の張挑戦者が名人位を奪還するか、注目の一番だ。

 先番は対局開始前の「握り」で決まる。持ち時間各8時間の2日制で、9日夜までに決着する。立会人は工藤紀夫九段。

2007年11月07日

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