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〈第32期名人戦七番勝負〉

熱戦を期待 両対局者にエール

 

 ■師匠の全盛期浮かぶ 元「中央公論」編集長・粕谷一希さん(77)

 近年は日曜にNHK杯のテレビ観戦だけ。ただしザル碁歴は半世紀を超すのでね、こんどの名人戦は「囲碁界も息子の時代」の感が深いな。

写真 粕谷一希さん

 高尾―張のカードからは、師匠の藤沢秀行名誉棋聖と林海峰名誉天元の全盛期が浮かびます。師匠の個性は際立つけれど、今度の2人は若くて強くて実にシャープだということかな。

 私の囲碁熱が高かったのは35年ほど前、林さんと石田芳夫九段が激突していたころ。今では日本の碁は韓国、中国にお株を奪われた。世の中が豊かになったせいで、人間の「集中」と「持続」が薄れたのだろうね。


 ■最初の2局がカギに アマ名人・洪マルグンセムさん(25)

写真 洪マルグンセムさん

 私の道場には棋士をめざす約20人の弟子がいます。弟子たちが並べる棋譜の人気ナンバーワンは張碁聖。足早で地にからく、布石からスキのない打ちぶりは、強さを実感しやすいようです。

 私は、藤沢秀行名誉棋聖の流れをくむ高尾名人の碁が好き。あれほどあせらず打てるのは、厚みは絶対に働くという自信がないと打てない。2人の棋風はまさにウサギとカメですね。

 いい勝負でしょうが、どちらが勝つかは予想もつきません。でも、2連勝したらシリーズに勝つ確率はかなり高い。最初の2局が大きなカギになると思います。


 ■リベンジが楽しみ 高校選手権優勝・藤田光彩絵さん(16)

写真 藤田光彩絵さん

 碁は小学1年の時に覚えました。勝つと楽しくて、勉強と両立させながらずっと続けています。7月に開かれた全国高校選手権女子個人戦に東京都代表(十文字高校)として初出場し優勝。ほんとうに自分でもびっくりしています。

 私は相手の石を取って勝つ戦いの碁が好き。プロの棋譜を並べるにも、乱戦の碁を好んで選んでいます。今度の七番勝負では、そんな大激戦をたくさん見たい。挑戦者の張碁聖は、昨年名人を奪われて、リベンジのために勝ち上がってきた。もし、リベンジが達成できたらとてもカッコイイと思います。


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