< 第32期名人戦最終予選3組決勝 >
● 黄翊祖 七段
対
○ 羽根直樹 九段
1〜20手
勝者は一人
名人戦リーグには入るべき棋士と、入れたい棋士がいる。最終予選3組では前者の代表は羽根直樹だ。棋聖2期、天元3期の実績を持ち、四天王の一人。リーグに名を連ねれば即挑戦者候補だろう。
後者は多い。大ベテランの林海峰を始めとして10代の黄翊祖や井山裕太だ。黄と井山が激突した1回戦は日本棋院のネットサイト「幽玄の間」で中継され、ヒット数が記録的だったという。
しかし勝者は一人しかいない。その座を争うのは羽根と黄。ご存じの通り、黄は前期、18歳の最年少記録を塗り替えてリーグ入りを果たし、きびきびした戦いぶりで次代の覇者を予感させた。
黄が日本棋院中部総本部に出張しての決勝戦も、いきなりの戦闘宣言で幕をあけた。羽根が白12とノゾキ気味に迫ったときの黒13、15だ。ひと足先にリーグ入りを決めた彦坂直人解説者はいう。
「13の前に黒16と戻って白Aと交換すればおだやかです。それをしなかった黄くんに大変な気合を感じます」
気合には気合だ。白16、18と険しい切断。20は1時間7分の大長考の産物だった。
[次の譜へ]
(春秋子)
2006年12月29日
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