現在位置:asahi.com>囲碁>名人戦観戦記> 記事

< 第33期名人戦挑戦者決定リーグ第1局 観戦記 >
黒陳嘉鋭  九段   対   白坂井秀至  七段

関西で幕開け

2008年01月18日

 今期リーグの大きな特徴のひとつは、9人中4人を関西勢が占めたことだろう。流れを象徴するかのように、開幕戦は関西棋院所属どうしの組み合わせになった。

打ち手再生 別ウインドウで開きます | 使い方

棋譜

 5分前、「吉祥の間」に姿を現した陳は、「いやあどうも」と頭を何度も下げた。ホームグラウンドである関西棋院なのに、なぜかうろうろ落ち着かない。

 しばらくして坂井が座ると、陳は「結婚して引っ越した?」「関西棋院まで遠くなった? 同じくらい?」と矢継ぎ早に問いかける。坂井は生返事を繰り返すばかり。開始を知らせるブザーが鳴り、ふたりが碁器を引き寄せたころに会話はやんだ。一方的な雑談は、初の名人戦リーグという緊張感からだろうか。

 白2、黒3のケンカ小目に、5と高くカカったのは珍しい。白は12とコスみ、14とカカったときのバランスを見る。白16の一間バサミに、黒は17のトビから19とカケて33まで塗りつけ、一気に壁ができあがった。きょうの陳は、模様を張る作戦のようだ。

 「黒35、37の様子見はまだ早かったのでは。白はありがたかったです」と局後の坂井。陳も「そうね。コウダテをなくしたね」。

 白40のケイマは、模様を消す絶好点。黒13のヒラキが広いので、次に左辺へのトビ込みを狙っている。模様は地にせず戦いに使うべし。黒は41とハサんでいった。

(内藤由起子)

[次の譜へ]

このページのトップに戻る