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黒陳嘉鋭  九段   対   白坂井秀至  七段

急に傾く

2008年01月18日

 9分の考慮で、陳は黒69とトンだ。白70のツギから72と切られ、74、76とかぶされては、「逆に攻められるなんて、ひどいねえ」と陳。

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棋譜

 「69では70に出るほうがよかったのでは」と坂井。陳はぬるいと判断していたというが、続いて白は92と中央に構えるくらいのところ。黒A、白75、黒102で上辺と左辺の黒が連絡しているのが大きい。これなら黒101の急所や、黒79ともたれる狙いがあって、黒の楽しみが多い。

 それより陳が最も悔やんでいたのは、黒73の棒ツギだった。「形にこだわっては、だめねえ。参考図の黒1とフクラむ一手だった」と陳。たしかに迫力はある。ただし白6が利くため、しのぎは楽だとの結論に、検討で至った。

 実戦も白78まで「黒模様を消しながらあぐらをかいたので、けっこういい流れ」と坂井。

 苦しくなった黒は81と攻めたが、白84からの好手順で、ほぼ生きられてしまった。「黒、戦果はあがってはいますが、上辺の黒が薄くなり、全体的に白の分かりやすい展開になりました」と今村解説者。白は102と急所に迫り、打つ手が次々ツボにはまってきた。

(内藤由起子)

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