現在位置:asahi.com>囲碁>名人戦観戦記> 記事

< 第33期名人戦挑戦者決定リーグ第4局 観戦記 >
黒依田紀基  九段   対   白小林覚  九段

捨て石第1弾

2008年02月08日

 黒71、73の出切りは、全くの予想外だった。

打ち手再生 別ウインドウで開きます | 使い方

棋譜

 71で76にケイマすれば、白71、黒A、白B、黒74、白C、黒Dまで容易に生きがはかれる。これで十分と見ていた検討陣は黒77の切りを見て、やっと真意をくみ取る。「生きるのは勝ちにくいと思っていたよ」と依田。お分かりだろう、上辺を捨てる作戦に出たのだ。

 林「生きても黒が優勢ですが、捨てたほうが味がいいと見たのです。捨てて勝てるのなら、そのほうがいいでしょう」

 黒77に切られたタイミングで、白78の出を決めたのにはもちろん理由がある。単純に参考図の白1とアテるのは、黒4から10まで外側をびしびし決められる(9ツグ)。その上、白21まで取れても黒aでシッポが落ちる手段が残る。かといって、白21でaにツグのは、黒b、白c、黒dでシメつけられ、状況はもっと悪くなる。

 白78、80と出切ったのは、図を防ぐおまじないだ。

(内藤由起子)

[次の譜へ]

このページのトップに戻る