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< 第33期名人戦挑戦者決定リーグ第10局 観戦記 > 快速と鈍行2008年03月21日 左辺の先手生きを確保した白は42、44と左下でも先手を取った。黒45とオサえられたまま手を抜いても、黒にはAとハサミツけるくらいの手しかない。この死活は読者に考えていただくとして、黒の負担が大きく、白の気楽なコウであり、時期尚早だろう。
かくて白は46、48と下辺まで占めた。快速と鈍行の争いではないか。外野席の評判はもちろん白優勢。コミがなくてもという声もあった。 高木「黒は左下を先手で処理することも可能でした。黒43でBにオサえ、白44、黒50、白C、黒45なら先手。しかしAと生きる前に、白D、黒E、白Fと切りが入り、味が悪くなるのを嫌ったのでしょう」 高尾の棋風を思い出そう。多少遅れてもジタバタせず、最後まで厚みで押し通す。先手とか目先の利益には興味がないかのよう。そんなまな弟子に藤沢秀行名誉棋聖は「屈屈伸」なることばを贈った。屈して屈して、一気に伸びる。秀行先生の造語である。 黒49の好手順から51が屈屈伸かもしれない。参考図の白1、3とあいさつすれば、黒4の置きが痛烈な狙いになる。以下白13までのコウは黒の花見コウに近い。 さて、快速依田はどうする。黒51を予想していたのか、決断は速かった。 (春秋子) |
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