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黒山田規三生  九段   対   白小林覚  九段

考え込む

2008年04月04日

 白92、94のツケツギは権利。ところがノータイムで黒95とマガられ、小林は「アイタタタ」と頭を抱えてしまった。

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棋譜

 05年秋に梅田駅近くに移転した関西総本部には和室がない。すべて椅子(いす)対局だ。小林は畳か椅子かについて「椅子だと、座り直すことができないんだよね」と話していたことがある。記者は、あぐらから正座に直すといったことだと理解した。確かに椅子対局では、文字どおりの「腰を入れて考え込む」という様子は、雰囲気が違ってきそうだ。

 今日の小林は、やや足を前に投げ出すような姿勢。黒95を打たれ、足先のほうを交差させ、前傾姿勢で考え込んだ。

 午後5時半、館内スピーカーが夕食休憩の時間を知らせる。東京本院は「ブー」という強い音だが、ここでは学校で鳴る「キーンコーンカーンコーン」のメロディーが静かに響く。頭を抱えたままの小林には届かない。

 ややあって、シビレを切らした山田が「先生、どうされますか」と思考を遮った。「あっ、そうか。じゃあ休憩でもいいかな」と我に返る小林。山田は苦笑いするしかなかった。

 黒95でAと素直に生きるのは、白Bに黒Cが省けず、白Dと打って▲を取る手が残る。黒CでDは、隅が全滅する。95は当然ながら好手だった。

 午後6時15分に再開。白96、黒97の交換の後、白は98から右辺の黒を二眼生きにさせて、上辺白112へ向かう。小林は白114のツケに勝負をかけた。

(伊藤衆生)

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