現在位置:asahi.com>囲碁>名人戦観戦記> 記事

< 第33期名人戦挑戦者決定リーグ第13局 観戦記 >
黒高尾秀紳  本因坊   対   白井山裕太  七段

黒に手順前後

2008年04月11日

 コウに勝って生まれた下辺黒の厚みを活用するには、右辺で戦いを起こすのが手っ取り早い。黒65のツケで様子をみるのは棋士なら当然の感覚だとか。白66も、このタイミングに限るという。黒67でAは白Bの切りから整形されてさっぱり。敵がさばきにきたときは、調子を与えないのがセオリー。逆にBや74が利くようになった白は、68と強くハネたいところだ。

打ち手再生 別ウインドウで開きます | 使い方

棋譜

 片岡「白66で69は平凡に黒72、白C、黒D、白E、黒68で右下白が浮き上がります。黒Aの急所が残り、右辺白も完全ではありません」

 白74、76が働き、白78のカカエで黒65の一子は動けない。黒Dには白88、黒90、白87だ。しかし、白はまだ安心できない。

 片岡「黒79から81が強手でした。しかし、続く黒85が逸機。参考図の黒1から5の手順なら白は白6が省けず、黒7が成立しました。白8には黒9が愚形の妙手で、白の苦しい戦いです」

 実戦の黒87で88は白Fの反発がある。黒G、白D、黒Hとポン抜いても白Iで黒が持て余しているのは明らか。黒85と白86の備えを先に交換したため、白82の一子が軽くなっているというカラクリだ。

(松浦孝仁)

[次の譜へ]

このページのトップに戻る