現在位置:asahi.com>囲碁>名人戦観戦記> 記事

< 第33期名人戦挑戦者決定リーグ第14局 観戦記 >
黒依田紀基  九段   対   白山田規三生  九段

混戦の様相

2008年04月18日

【黒中押し勝ち】195手完

 最後は盤面10目以上の差を確認した山田が首を差し出し、依田がきっちりととどめを刺した。中央黒195とへだてた場面はきわめて分かりやすく、下辺と上辺からの大石の眼取りが見合いである。

打ち手再生 別ウインドウで開きます | 使い方

棋譜 60コウ取る(52)、79同(57)、82、85、88、91、102各同、130コウ取る(122)、133同(19)

 王立誠「黒の好手ばかりが目立ち、疑問手は発見できません。依田さんの名局でしょう。おそろしく強い」

 好手とは新工夫の黒33(16の十八)や、すべての禍根を断ち切った105(6の十三)という。とくに105は依田ならではの明るさと解説者は絶賛する。一方の山田は不完全燃焼だったのではないか。右上のコウを決行できず、くやしいまでに抑え込まれてしまった。

 強い依田が戻ってきた。前ラウンドで高尾に土をつけ、いままた山田の連勝を止めた。リーグをおもしろくしただけでなく、自身が挑戦者候補として生き残ったのである。棋聖戦で奮闘し、十段防衛戦を争ったばかりの趙治勲も、坂井秀至も、いきのいい井山裕太もいる。挑戦者争いは大混戦の様相だ。

 王立誠九段に慶事が重なったことにも触れておこう。最初に書いた千勝達成に、長女の景怡(けいい)さん21歳の入段である。

 「どちらもすごくうれしい。次は1500勝をめざして頑張ります」

(春秋子)

このページのトップに戻る