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< 第33期名人戦挑戦者決定リーグ戦第15局  観戦記 >
黒黄翊祖  七段   対   白陳嘉鋭  九段

水の泡

2008年04月25日

 黒は57、59とハネカケツいで、下辺を強化した。陳はたった5分の考慮で、白60と切った。生きるには白64と一子をカカえるしかないと思ったのだろうが、実はもう、白には勝つ道がなくなっているのだという。

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棋譜

 蘇「黒65に切られてはいけません。白58の一子を助けないと、今までやってきたことがすべて水の泡です」

 白60が最後のチャンスだったというのだから、恐ろしい。何にしろ60で参考図の1とカケツぐ。黒2で下辺の白は死ぬけれど、この際、仕方がない。白3のトビに黒がaと出ると、白bで中央が危ないので黒は4にトブことになる。白5と止めて、黒6には白7でなんとか連絡している。右下の黒は無条件では取れないが、苦しいながらも実戦よりはやれるという。

 なぜかきょうの陳はちょっとずつタイミングがずれている。白60に5分考えた以降は、ほとんどノータイム。黒67、69とハネられてから、陳は「まいったね、ひどい」とつぶやきながら23分も考えているが、すでに時遅しだ。

(内藤由起子)

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