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< 第33期名人戦挑戦者決定リーグ第16局 観戦記 > ついに逆転2008年05月02日 ヨセには必ず出てくる一線のハネ。今、読者には、碁敵に黒81とハネられた気持ちになってほしい。白Aは黒82に切られるのがこわくて打てない。さらに「白82はBのほうが得かもしれない」と疑問を持てば、まずはヨセの基本ができているといっていいだろう。一見すると、白Bに黒Aは先手にならず、一方の白82では黒Aのハイを先手で打たれてしまうのだから。
実は本局では白82が正着。基本があてはまらない。理由は黒83のヨセの好手があるためだ。坂井は「白82をイメージで打った」と語る。プロの本能が正着を選ばせたわけだが、「すべてを読み切っていたわけではない」というのが命取りになった。中央の白84へ向かったのが敗着である。 「参考図の白1のサガリが受けの好手。8目強の価値がありました。黒4を譲っても白の勝ちでしょう」と潘解説者。図は、すでに黒aが先手にならないことが分かる。 秒に追われていた坂井は「とっさに図の白1が見えなかった」。譜の白84は約6目のヨセ。その差が勝負に直結した。黒95とツイだ小林が、ついに抜き去った。 (伊藤衆生) |