現在位置:asahi.com>囲碁>名人戦観戦記> 記事

< 第33期名人戦挑戦者決定リーグ戦第17局  観戦記 >
黒山田規三生  九段   対   白高尾秀紳  本因坊

錯覚しそう

2008年05月09日

【白中押し勝ち】172手完

 リーグ戦のトップをいく山田と第2集団の高尾の激突。どんな派手な碁になるかと想像していたが非常にあっさりした内容だった。

打ち手再生 別ウインドウで開きます | 使い方

棋譜 151ツグ(80)

 火花が散ったのは一瞬。中央の争いが右上に及び、コウが始まったときだ。黒83(19の二)とコウを解消してだめなら参考図の1とコウ争いを継続したらどうだったか。

 三村「白6のコウダテがより厳しく、黒はコウに勝てなくなります(5コウ取る)」

 このコウで山田はスパッと斬(き)られた。そんな印象を受けた。

 何度も書くが、高尾はずっと同じペースで淡々と、すらすら着手を重ねていた。それだけなのに最後は盤面でいい勝負。局後の検討では黒の敗因もはっきりしなかったから、高尾の名局と呼べるかもしれない。

 三村「最近の高尾さんは終盤の安定力がすごい。ヨセに入ってリードされていたら、まずだめです」

 碁はこれほど簡単に勝てるものなのか。わたしたちをそう錯覚させるほど、高尾は充実している。

(松浦孝仁)

このページのトップに戻る