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黒趙治勲  25世本因坊   対   白小林覚  九段

年齢の壁

2008年05月16日

【白1目半勝ち】240手完

 左上白104、110、128、136の4連打が「こんな形、見たことない」と話題になった。確かに双方が意地を張ったような珍形だ。打たれるたびに趙は「デッケーかな、デッケーかな」と、石川五右衛門の「絶景かな絶景かな」をもじって応じた。しかし4連打も結果的に勝敗に関係なく、白152(7の十一)と中地をつけるに及んですべてが決着した。

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棋譜 187ツグ(52)、217同(136)

 「コウをやらなかった黒55(15の十四)が趙さんらしくないと思う。このあとは細かくなっても黒の勝ちは見えません」と小林光一解説者の総評である。

 コウをためらった原因は、タイトル戦続きの疲労にあるのではないか。51歳と若くはない。疲れが急所での決断を鈍らせたと書いてもまとはずれではあるまい。

 「50歳棋士限界説」をとなえた高川格が53歳で名人についた例があった。その後、藤沢秀行や加藤正夫が50代でビッグタイトルを獲得したが、大難事であることに変わりはない。趙ほどの天才にしてもしかり。年齢の壁をいかにして破るか、大きな課題だ。

 49歳になったばかりの小林覚もトップ戦線に躍り出て、これからが正念場だろう。大混戦が予想される今期は2敗か3敗で挑戦者が決まると見る。もちろん趙も有力候補からはずせない。

(春秋子)

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