現在位置:asahi.com>囲碁>名人戦観戦記> 記事

< 第33期名人戦挑戦者決定リーグ第19局 観戦記 >
黒黄翊祖  七段   対   白依田紀基  九段

模様の質

2008年05月23日

 混戦模様のリーグ戦(全36局)は後半戦に入る。これ以上負けられない大事な一戦に、依田は羽織はかまの正装で上座についた。

打ち手再生 別ウインドウで開きます | 使い方

棋譜

 対局が始まってすぐ、記録係の奥田あや二段の隣に、院生の藤村洋輔くんがちょこんと座った。記録係の仕事を勉強に来たのだという。藤村くんは2年前の小学生名人で、現在は依田の弟子になっている。真剣勝負に臨む師匠の迫力を目の当たりにして、藤村くんは何を感じるだろう。

 白は左辺星に12と構え、黒も13と右辺星に高くヒラいて、それぞれが模様を意識した陣形をとる。

 黒が15、17とツケノびたのは、意外に珍しい。「15で黒Aなどと受けると、白17にトバれます。模様を広げる絶好点を許すのを嫌ったのでしょう」と解説役の小松英樹九段。白18に依田は、昼休みを挟んで53分も費やしている。BのコスミやCの三々、19のツケなどを迷ったすえ、先手を取って20に向かう結論を出したのだろう。

 白22の二間ビラキに黄は黒23と上辺から迫り、模様拡大を目指した。

 小松「黒31まで、黒模様のほうがスケールは大きい。一方、白模様は小さくともしっかりしていて地になる可能性が高い。いい勝負ですね」

 さて次の白の一手は専門家ならだれでも向かうという。みなさんの予想は?

(内藤由起子)

[次の譜へ]

このページのトップに戻る