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< 第33期名人戦挑戦者決定リーグ戦第33局  観戦記 >
黒 黄翊祖  七段   対   白 高尾紳路  十段

意欲的な黄

2008年8月29日

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棋譜

 今回、8月7日に行われた最終ラウンドの模様をお伝えする。

 すでに挑戦権は井山裕太が握り、注目は残留争い。井山のほかに次期リーグ戦のシード権を得ているのは、高尾紳路、山田規三生、坂井秀至、小林覚。陳嘉鋭のリーグ落ちが決まっているので、4勝の趙治勲、3勝の依田紀基、黄翊祖のうち2人が座席を失う。

 星ひとつリードの趙が勝てば依田も黄も自動的にはじき飛ばされる。ただし、リーグ序列が微妙にからみついている。依田5位、黄6位、趙7位だから、趙もうかうかしていられない。もし負けると依田と黄のどちらかが勝った時点でリーグ落ちだ。依田は勝って趙の結果待ち。黄はこの碁に勝つだけでなく、依田、趙の敗戦がリーグ残留の条件になる。

 3人の中でもっとも厳しい立場の黄は序盤から意欲的だ。「あとのない戦いのほうが、あれこれ悩まずに集中できるものだよ」とはベテラン棋士の分析。

 黒9はAか13にツメて、白B、黒Cと上辺を広げるのが一時期流行した。もちろん、そう打っても一局だ。

 「上辺を広げるのなら実戦のほうが素直と黄さんは考えたのかな。白10、12に黒13と打ち込み、17までは予定通りでしょう」と解説の小松英樹十段。

 黒17のヒラキは絶対といっていい。手を抜いて白Dにツメられたら一気に苦しくなる。

(松浦孝仁)

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