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< 第33期名人戦挑戦者決定リーグ戦第33局  観戦記 >
黒 黄翊祖  七段   対   白 高尾紳路  十段

さえる黄

2008年8月29日

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棋譜

 右上で高尾が定石に従わなかった悪影響は黒石の流れをよくしただけにとどまらない。実は右上白、黒A、白B、黒Cの手順で、黒Dに白Eとして、部分的に眼形がない。

 小松「そのために高尾さんは白38と右下黒に迫ったのです。この黒を脅かしておけば間接的に右上白の援軍になるとの読みです」

 素直に白38でFなら右上を強化できる。しかし黒Gと換わり、右辺白をのみ込まれる。これを高尾は嫌った。

 黒39以下の構想が、白38を的確にとがめる。白40に黒41、43と中央に向かうリズムがいい。白42で参考図の1は黒2から6の出切りが決まる。白7には黒8から12。黒aが先手だから中央は真っ黒だ。白7で8の抵抗は黒6の一子が働き、左辺で強く戦える。

 なにはともあれ高尾は白44と頭を出して右下黒に照準をあわせた。ところが、この狙いはあっさりかわされてしまう。黒45から49が巧打だった。続いて白H、黒I、白Jには黒Kの切りがある。

 高尾はもう左辺で事件を起こすしかないが……。

(松浦孝仁)

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