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< 第33期名人戦挑戦者決定リーグ戦第34局  観戦記 >
黒 依田紀基  九段   対   白 井山裕太  八段

初対戦

2008年9月5日

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棋譜

 両者一礼の後、依田紀基は2分かけて第一着を打ち下ろす。白2はノータイム。黒3に9分が費やされれば、井山裕太は長考の余韻を消さないよう、ゆったりと白4へ置いた。

 最終ラウンド2局目は、すでに挑戦者に決まっている井山とリーグ落ちのがけっぷちに立たされている依田との公式戦初の一戦。ふたりの対戦がこれまでなかったのは不思議でもあり、井山がいかに急速に力をつけてきたかを物語ってもいる。

 高尾紳路、趙治勲と歴代名人を倒して張栩名人への挑戦権をつかんだ井山に、名人4連覇の依田はどんな気持ちで向かい合っているのか。依田が序盤にたっぷりと時間を使うことは珍しくはないけれど、盤側にはどこか重い空気が伝わった。

 右上白8の両ガカリから12のツケに黒は14とは打ちにくい。続いて白A、黒B、白C、黒13、白D、黒17、白18、黒19の後、白Eに切られた時に白8の位置が黒にとって悩ましいのだ。

 白20のアテはFからの渡りを見て大きい。

 「20までは白に不満はありません。黒は壁を生かしながら手広く打たなければいけない碁になっています」と解説の王銘エン九段。黒21で22にカカるのは白21やGにハサまれ、黒の嫌な展開だという。

 黒は21、23と上下を同じ幅まで広げ、25を利かしにいく。ここで白26が好感覚だった。

(伊藤衆生)

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