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第33期名人戦挑戦者決定リーグ 若手・ベテラン混戦模様 石田・王・加藤の3氏が展望2007年12月21日 張栩(ちょう・う)名人(27)への挑戦権を争う第33期囲碁名人戦挑戦者決定リーグ戦(朝日新聞社主催)が6日、開幕した。前名人の高尾秀紳本因坊ら9棋士の総当たり戦で、来年8月までに名人挑戦者が決まる。名人9期の趙治勲十段の復帰や、期待の若手がそろい話題も豊富。「激戦必至」を予感させる顔ぶれだ。開幕を前に石田芳夫九段、王銘エン九段、加藤啓子女流名人に展開を予想してもらった。(司会・伊藤衆生)
――9棋士の平均年齢は36.8歳(前期は34.2歳)。趙十段と陳嘉鋭九段の50代2人が加わって上がりましたが、もう1人が18歳の井山裕太七段なので、2歳ほどの上昇にとどまりました。 石田 ベテラン2人が予選を勝ち上がってくるとは珍しい。陳さんの53歳初名人戦リーグというのは33年の歴史では最高齢記録か。一方の井山さんは最年少参加。最年少と最年長、そこに大変な実力者の趙さんが加わった。おもしろいね。 王 上位6人は連続参加が多くて安定しているようだけど、趙さん、井山さんが入ったので、今期は大変でしょうね。 加藤 20歳の黄翊祖さんと2歳下の井山さんが初めて同じリーグに入ったのが目を引きます。仲もいいので刺激しあって頑張りそう。 ――優勝候補は? 石田 趙さんを本命にして高尾さん、依田紀基さんの順。あれっ、名人経験者だけになったね。 王 まずは高尾さん。そして、限りなく本命に近い候補に趙さん。3番手に井山さん。 加藤 高尾さんがリターンマッチするような気がします。続いて、黄さん、依田さん。 ――全員が高尾・前名人の名前を挙げました。 加藤 張さんと高尾さんはライバル。前期は張さんが勝ったけれど、まだ2人は戦いの最中という気がしてなりません。 王 まだタイトルを取られたばかりなので勢いは失っていない。踏ん張りどころでもあります。 石田 前期の七番勝負で初めてカド番を経験。最後は負けたが、第5、6局はいい内容で底力を発揮した。敗戦からの収穫は多かったと思うね。 ――趙十段は石田九段が本命に推しました。 石田 タイトルを全部なくした時期があったけど、また(タイトルを)そろえようとしてる気がする。完全復活ですね。実力もずば抜けている。2敗するかどうか。最低でも、同率決戦出場の権利は取ると思う。 王 大胆ですね。本人が、どこまで「その気」になれるかどうか。 加藤 大記録を打ち立てた人が今もこんなに勝ってる。でも棋聖挑戦者にもなったので、あっちもこっちも、神様みたいにできるかなあ。 石田 おっ、高尾―趙戦は12月13日の予定か。いきなり大勝負だね。 ――依田九段は2人が3番手に挙げました。 石田 本因坊にも挑戦して、けっこう勝っているのに、なぜか目立たない。もうそんなに若くはないからね。若手がどんどん出てきてるから、踏ん張りを期待したいね。 加藤 しばらくタイトルから遠ざかっている。頑張ってほしいなという気持ちを込めて。 ――黄さん、井山さんを推す声もありました。 王 日本碁界の若手二枚看板。ほっといても必ずタイトルに挑戦するでしょう。それがいつかという問題だけ。現時点では井山さんのほうに勢いがあるとみます。 加藤 私は黄さんのほうが活躍すると思う。最近、ぐっと強くなった印象。3期目なので、そろそろという感じです。 石田 2人とも今は打つのが楽しくてしょうがないはず。上だけ見ればいいんだからね。大いにリーグを引っかき回してもらいたいね。 ――山田規三生九段、坂井秀至七段、小林覚九段、陳九段については? 王 山田さんと坂井さんは、優勝してもまったくおかしくない。今期は関西の棋士が4人もいるけど、これは坂井さんがプロになった影響で関西のレベルが上がったと思ってる。小林さんは、リーグ開幕に照準を合わせているので、今年の成績は関係ないでしょう。 加藤 星のつぶし合いになったら山田さんにチャンスがありそう。 石田 山田さんはすっかり常連になったね。陳さんの碁は、あれを力碁といわずして、というほどの力戦派。観戦記を読むという側面でも、楽しみは多い。 ――では最後にリーグの展開予想をひと言ずつ。 石田 すんなりとは決まらないでしょう。 王 まったく分かりません。黄さん、井山さんが星を伸ばせば大混戦。 加藤 高尾さんが突っ走るか、混戦になるか。 |
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