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囲碁世界戦 春の陣

2011年3月24日

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 4月上旬の囲碁界は注目の世界戦開幕が相次ぐ。プロが出場する世界戦としては、最も歴史がある世界囲碁選手権・富士通杯の第24回大会が大幅な模様替えをして東京で開幕するほか、中国江蘇省では日本、中国、韓国、台湾の4カ国・地域の女性団体戦が初めて開かれる。

■富士通杯、大幅模様替え

 1988年から続く富士通杯は従来、4月に東京で1、2回戦があり、海外などでの準々決勝を経て、夏に準決勝、決勝という日程で定着していた。しかし、本戦出場枠を24人から32人に拡大した今回は、4月9〜16日にトーナメント5回戦をすべて行い、優勝を決める短期日程に変更した。対局の持ち時間も3時間から2時間に短くし、「短期決戦」の色合いの濃い世界戦に様変わりした。

 大会には7カ国・地域の強豪が出場する。開催地である日本には最も多い13人の出場枠が与えられ、日本棋院と関西棋院の所属棋士の中から、賞金ランキングなどによって、張栩棋聖、井山裕太名人、山下敬吾本因坊らが選ばれた。中国は8人、韓国は7人が出場する。

 3月8日、トーナメントの組み合わせ抽選会があり、1回戦全16局のカードが決まった。

 屈指の好カードとなったのは井山―古力九段(中国)。古は第21回大会の優勝者で、両者は昨年の世界囲碁名人争覇戦でも対戦している。

 結城聡天元(日本)と前回優勝者の孔傑九段(中国)、高尾紳路九段(日本)と李世ドル(ドルは石の下に乙)九段(韓国)の対戦なども注目だ。

 前回までは、同じ国同士の対戦は極力避けるように抽選されてきたが、今回は無差別に抽選し、山下―趙治勲二十五世本因坊などの日本代表による「同士打ち」も3局ある。

 過去の優勝回数は、韓国14、日本6、中国3。第1回から5連覇した日本は、4年のブランクの後の97年の第10回大会で小林光一九段が優勝したのを最後に長らく優勝から遠のいている。韓国は第11回大会から10連覇する圧倒的な強さで、中国もここ数年は韓国に肩を並べる活躍をしている。

 井山は開幕に向け、「日本で開催される唯一の世界戦。そろそろ日本勢もなんとかしなければいけない。普段どおりに精いっぱい戦って、一つでも上を目指したい」と意欲を見せる。

■中国で新たな女性団体戦

 経済発展の著しい中国で、また新たな世界戦が誕生する。江蘇省姜堰市で開催される黄竜士佳源杯世界女子囲碁団体選手権だ。日本、中国、韓国、台湾の4カ国・地域の女性棋士による団体戦(各チーム3人)で、日本は、謝依旻女流本因坊、吉田美香八段、向井千瑛四段が代表に選抜された。4月7〜9日の3日間かけて各チームが総当たりで戦い、優勝を争う。

 女性の団体戦としては、日中韓3カ国の各5人が勝ち抜き方式で戦う正官庄杯世界女流囲碁最強戦がある。正官庄杯の代表は国籍によるため、台湾出身の謝は、日本代表になれない。また、昨年11月に開催されたスポーツのアジア大会も、台湾の女子団体チームの主将として出場した。

 しかし、黄竜士佳源杯は中国側が日本棋院の申し出を認め、謝の出場が可能になった。

 日本の女流棋戦で最も活躍している謝は、日本にとっては大きな戦力になる。謝は「団体戦に日本代表として出場するのは初めて。日本の代表に選ばれたことを大切に考えたい。責任は重いが、頑張ってチームに貢献したい」と語った。(伊藤衆生)

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