現在位置:
  1. asahi.com
  2. エンタメ
  3. 囲碁
  4. トピックス
  5. 記事

84歳元王者、痛快・痛恨 世界アマ囲碁、5位入賞

2011年6月7日

印刷印刷用画面を開く

Check

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 このエントリをdel.icio.usに登録 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをBuzzurlに登録

写真:平田博則選手(左)は8回戦で白宝祥選手に敗れ、5位に終わった=1日、松江市拡大平田博則選手(左)は8回戦で白宝祥選手に敗れ、5位に終わった=1日、松江市

図:白・平田博則(日本)―黒・白宝祥(中国)<br />
165手完、黒番中押し勝ち 46ツグ(39)拡大白・平田博則(日本)―黒・白宝祥(中国)
165手完、黒番中押し勝ち 46ツグ(39)

 第32回世界アマチュア囲碁選手権戦に、元世界チャンピオンの平田博則選手(84)が参加した。史上最高齢の出場の結果は6勝2敗で、5位入賞。「ちょっとだらしなかったなあ。はなはだ申し訳ない」と平田選手。表彰式では、世界各国の選手たちから、ひときわ大きな拍手が送られた。

■ノルウェー戦「人生最大のミス」

 5月29日〜6月1日、松江市に57カ国・地域から代表各1選手が集まって開催された今大会の注目は、15年ぶりの出場となった平田選手。1995年大会の優勝者で、翌年も準優勝している。前日の記者発表では、中国、韓国、香港の代表らが「(自分の国・地域では)10代、20代のほうが強い」と語り、平田選手の実力に驚嘆した。

 平田選手は戦上手として知られ、妥協することなく最強手を繰り出すのが持ち味だ。1回戦のイギリス戦も、安全に打てば勝ちという場面で鋭く踏み込み、相手の大石を召し捕って豪快に決めた。対戦したA・セルビー選手(42)は「平田さんの年齢は私のちょうど2倍。年をとっても、平田さんのようなエネルギーを持てたらいい」。

 順調な滑り出しだった平田選手に信じられないミスがでる。3回戦のノルウェー戦の終盤、受け方を間違えて自分の大石が頓死した。「情けないの一言。アタリに見ないで打ったようなもの。人生最大のミスです。引退ですね」と自責の言葉を繰り返した。

 競技は全選手が8回戦を行う。可能な限り同星の選手で対戦を組み、同成績の選手の順位は、対戦相手の成績を考慮して決める。どれだけ強い相手と戦ったかが順位に反映される仕組みだ。格下選手に敗れた平田選手は、勝ち続けている強豪の中国や韓国代表らとの対戦が難しくなり、優勝からも大きく遠のいた。

 優勝争いは、中国代表の白宝祥選手(18)が、5回戦で韓国代表の崔ウースー選手(21)との4連勝対決、6回戦でも台湾代表の呉宗翰選手(26)との5連勝対決を制して独走態勢に立った。平田選手はその後、白星を重ねて7回戦を終えて6勝1敗。最終戦でようやく全勝の中国との対戦がかなった。

■優勝選手「年とってもすばらしい」

 日本―中国戦は、序盤、左上一帯の攻防で白番平田選手の読みがさえて、白よしの形勢。だが、右下黒65に白66と強く応じたのが頑張りすぎだったか。右上一帯に大きな模様を張られ、そこに踏み込んだ白94以下もうまくいかず大苦戦に陥った。しばらく打ち続け、さらに差が開いたところで無念の投了となった。白66ではなく68と穏やかな進行を選んでいれば、白選手は「自信がなかった」という。

 全勝優勝した白選手は、最も印象に残った対戦相手に平田選手を挙げ、「年をとっても、あんなすばらしい碁が打てるなんて」と語った。平田選手は「白選手は強かった。体調はまずまず悪くなかったが、碁のほうはいまひとつでした」と振り返る。不本意な結果に終わった久々の世界選手権を終え、「打てる限りは、これからも打ち続けたい」と語った。(伊藤衆生)

     ◇

■入賞者

(1)白宝祥(中国)8勝0敗

(2)崔ウースー(韓国)7勝1敗

(3)E・ルイ(米国)6勝2敗

(4)T・ドバル(フランス)同

(5)平田博則(日本)同

(6)J・ファン(カナダ)同

(7)F・J・ディックート(ドイツ)同

(8)呉宗翰(台湾)5勝3敗

(9)G・C・ブルゾ(ルーマニア)同

(10)M・クイン(オランダ)同

検索フォーム


朝日新聞購読のご案内
新聞購読のご案内事業・サービス紹介