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中韓の壁、また破れず 日本勢、囲碁国際大会で苦杯続き

2011年6月21日

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写真:LG杯2回戦、井山裕太名人(右)が李昌鎬九段に敗れ、日本勢の全員敗退が決まった=日本棋院提供拡大LG杯2回戦、井山裕太名人(右)が李昌鎬九段に敗れ、日本勢の全員敗退が決まった=日本棋院提供

表:日本勢の最高成績拡大日本勢の最高成績

 今月開幕した囲碁の二つの主要国際棋戦で、日本勢はまたしても苦杯をなめた。中国、韓国勢の厚い壁を破れない。8月には、東日本大震災の影響で延期された世界囲碁選手権・富士通杯が大阪で開催される。再び、「世界最強」の地位を回復することはできるのか。日本勢にとって試練の夏が続く。

■読み合いで競り負け

 日中韓3カ国の計7人が争う第23回テレビ囲碁アジア選手権は7〜10日、北京で開催され、孔傑九段(中国)が3連覇を飾った。日本はNHK杯優勝の山田規三生九段と準優勝の依田紀基九段が出場。山田は2回戦(準決勝)で、依田は初戦で敗退した。

 13日には32人がトーナメントで戦う第16回LG杯世界棋王戦が韓国・京畿道で開幕した。日本は張栩棋聖、井山裕太名人、結城聡天元、坂井秀至碁聖のタイトル保持者4人がシード枠で出場。一人初戦を突破した井山が15日の2回戦で敗れ、全員が敗退した。

 長い低迷の続く日本だが、例年とは違う機運はあった。5月、井山が中国重慶市で開かれた国際大会で、世界屈指の強豪、古力九段(中国)と李世ドル(ドルは石の下に乙)九段(韓国)の2人を破って優勝。「公式戦ではないけれど、みんなにも刺激を与える優勝であったことは間違いない」と井山自身が振り返る、久々の朗報だった。

 LG杯の日本選手団団長で日本棋院常務理事の後藤俊午九段も、「井山名人が調子を上げていたのに加え、優勝経験(2005年)のある張棋聖も3年ぶりに出場。やってくれるのではと思っていた」。

 しかし、ふたを開ければ4人でわずか1勝。後藤理事は「石の込みいった手どころで後れをとっている。これでは今までと同じ」と語り、深い読み合いの場面で競り負けるのが、日本勢の現状であることを指摘した。

 初戦は快勝の井山も、李昌鎬九段(韓国)との2回戦はコウをめぐる駆け引きで劣勢となり、短手数で敗れた。李には3戦全敗。「序盤のうまさを痛感しました。李さんは世界の強豪の中でも、他の人と違うものを持っている。少しでもまずい手を打つと、もっていかれてしまう」と語る。

 テレビアジアの2回戦で孔に敗れた山田は「勝負どころで相手の読みが上回っていた。中国や韓国は、若手の層も厚い」と実感した。

■富士通杯で雪辱なるか、8月開催決まる

 日本棋院は、震災のため延期した第24回世界囲碁選手権・富士通杯を、8月10〜14日に大阪市北区の日本棋院関西総本部(予定)で開催する、と発表した。当初は4月、東京で8日間かけて開催する予定だったが、会場を変更し、期間も5日間に短縮した。

 現在、日本で開催される唯一の公式国際棋戦だが、日本勢の富士通杯優勝は、1997年の小林光一九段を最後に途絶えている。

 今大会はトーナメントの規模を、24人から32人に拡大。日本には最も多い13人の出場枠が与えられたため、不振の日本勢にとっては大きなチャンスでもある。1回戦は井山裕太名人―古力九段、結城聡天元―孔傑九段、高尾紳路九段―李世ドル九段などが好カードだ。井山は「人数を増やしてもらったうえに、地元・大阪で開催されることになった。頑張りたい」と話している。(伊藤衆生)

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