現在位置:
  1. 朝日新聞デジタル
  2. エンタメ
  3. 囲碁
  4. トピックス
  5. 記事
2013年1月8日15時58分
このエントリーをはてなブックマークに追加
mixiチェック

2名人、今年の抱負 囲碁将棋

写真:将棋の森内俊之名人=長島一浩撮影拡大将棋の森内俊之名人=長島一浩撮影

写真:囲碁の山下敬吾名人=西田裕樹撮影拡大囲碁の山下敬吾名人=西田裕樹撮影

 2013年の将棋界、囲碁界が幕を開けた。新勢力が台頭し、頂点を巡る争いは激しさを増している。昨年防衛を果たした森内俊之(42)、山下敬吾(34)の両名人に新年の抱負を聞いた。

■将棋・森内俊之 同世代と競い結果を

 【聞き手・村瀬信也】――現在の将棋界は、森内さんと羽生善治三冠、郷田真隆棋王、佐藤康光王将の4人で六つのタイトルを持っています。同世代の活躍が目立ちます。

 「特に羽生さん、佐藤さんの成績はすごい。同世代のいい所を採り入れていきたい。ただ、平均的な数字ではなく、何か大きな仕事を残すやり方もある」

 ――今期のA級順位戦は、6戦全勝の羽生三冠がトップを走っています。通算でも21連勝中です。

 「層が厚いメンバーの中で、常識では考えられない成績だと思います」

 ――森内さんが持つ順位戦26連勝(C級2組〜B級2組)という記録に近づいてきました。

 「クラスが違うので比べられない。A級でそれだけ勝つなら、破られて本望です(笑い)」

 ――4月からの防衛戦が近づいてきましたが、今はどのような状態ですか。

 「昨年の防衛後、各棋戦のリーグ戦に入れずに半年経ってしまった。名人戦の最中にあった緊張感が緩んだかもしれない。結果を残せるようにしたい」

 ――昨年の同時期も奮いませんでした。

 「今年は年明けに対局が何局かある。対局を通じて調子を整え、春を迎えたい」

 ――40代の今、将棋とどのように向き合いますか。

 「若い頃は勝率が高かったが、今は壁に当たっていると感じている。将棋に対するスタンスを変える必要がある」

 ――具体的には。

 「例えば、以前は自然に思い出せたことを、思い出せないことがある。いつまでも研究の最先端で渡り合うのは難しい。研究から外れた局面でいかにフォローできるか、答えが出にくい局面で地味でも着実な自分らしい手を指せるかが大事です」

 ――昨年12月初めに英国のチェスの大会に出たそうですね。

 「誰でも出られるオープンクラスで4勝4敗1引き分けだった。世界のトップクラスの対局が何局も並行して壇上で公開されていて、将棋界にも参考になることがあった」

 ――日本の将棋の名人として歓迎されたのでは。

 「将棋やどうぶつしょうぎの盤駒を会場に置かせてもらった。元世界王者の人に将棋の盤駒をプレゼントもした。将棋が少しでも世界中に広まっていけばと思います」

■囲碁・山下敬吾 井山さんの独走阻む

 【聞き手・伊藤衆生】――昨年は11月に名人を初防衛されました。今年はどんな一年にしたいですか。

 「名人の防衛以外は目立った活躍もなく、その名人戦も内容が悪かった。だらしない年でしたから、これじゃいかんという思いで新年を迎えた。いま井山裕太さんがすごい勢いですが、このまま独走させちゃいかんという強い気持ちです」

 ――井山さんのタイトルに挑戦するという宣言ですね。山下さんは現在、本因坊戦リーグで3連勝。首位を並走しています。

 「挑戦の可能性がある棋戦で一番近いのは本因坊戦です。井山さんには昨年、本因坊を奪われましたから、ぜひともリベンジしたい」

 ――今年も井山さん中心で囲碁界は動くのでしょうか。

 「当然そうなる。七大タイトルのうち五冠を保持し、まもなく始まる棋聖戦の挑戦者として六冠も視野に入れているのですから。棋聖(張栩)、名人(山下)、本因坊(井山)の三大タイトルを3人で分け合っているという見方があるかもしれないが、だからよけいに今度の棋聖戦は重要です」

 ――六冠を達成すれば、現行のタイトル戦では史上初です。

 「将棋の羽生善治さんが七冠を独占したときのように、囲碁界に大きな話題・ニュースが生まれるのは、それ自体はいいことです。でも、対局者、一プレーヤーとしては許したくない。独占というのは他の棋士にとっては情けないこと。できれば秋の名人防衛戦を迎える前に、本因坊戦や碁聖戦で自分がなんとかしたい。『調子に乗るな』って1、2発ポカッとね(笑い)。二つの防衛戦だけだった昨年とは違い、一つか二つはタイトルに挑戦したい」

 ――国際棋戦における日本の不振は続きますか。

 「このままじゃまずいとは分かっていますが、具体的にどうすればいいかというと難しい。今年もチャンスがあれば、できるだけ出場し、そして勝ちたいということだけです。驚かされるのは、中国や韓国には10代や20代前半で強い人がごろごろいるということ。日本では井山さん一人が抜けているというのが現状。自分にとって強敵が増えることにはなりますが、もっと若い人たちにも第一線に出てきてほしい」

検索フォーム


朝日新聞購読のご案内
新聞購読のご案内 事業・サービス紹介
  • ねっとde碁
  • ねっとde碁
  • 名人戦名局百選

囲碁の本

第36期囲碁名人戦全記録

剛腕・山下敬吾本因坊が井山裕太名人を4勝2敗で破り、タイトルを奪取した七番勝負を観戦記で振り返る。ほか、挑戦者決定リーグ戦全37局(プレーオフを含む)の棋譜、朝日新聞紙上に載った記事や写真なども収録。

井山裕太20歳の自戦記

史上最年少で名人となった井山裕太名人の初の打碁集。名人奪取までに打った17局を自ら振り返る。坂田栄男、趙治勲、小林光一ら歴代名人7人が見た井山評も。

勝利は10%から積み上げる

囲碁界第一人者の張栩十段が、これまでの棋士人生で培われた、自らの勝負哲学を明かす。

powered by amazon

囲碁関連グッズ

第37期囲碁名人戦 記念扇子

初防衛を目指す山下敬吾名人と挑戦者・羽根直樹九段の揮毫入り。対局開催地と日本棋院だけで販売の限定品

囲碁って楽しい!

名人戦も囲碁ガールも!新しい囲碁の魅力に触れてみませんか?