大学図書館や公共図書館で、実際に「聞蔵」を使われている利用者のみなさんに、活用の仕方をお聞きしました。研究者、学生、図書館司書、ビジネスマン、人の数だけ、利用法が存在します。聞蔵シリーズは、利用者の「ほしい」にピタリとはまる記事データベースです。138年を超える新聞情報の宝庫から、必要な情報がきっと見つかります。

大学図書館で

公共図書館で

学生が学ぶ
 
立正大学法学部准教授 李 斗領さん

テーマに即した記事を検索、経緯や史実を調べる

立正大学法学部准教授
李 斗領さん

 教育支援や研究支援のために、今やデジタル環境は不可欠です。論文や判例、新聞を図書資料として提供するだけでなく、データベースなど各種デジタル情報として提供することは、学生の学びに欠かせません。ただ、いきなり環境だけ整えて「使ってください」と言うのは少々乱暴です。学生の力に合わせて段階的に指導し、能力を引き出すことが大切だと考えています。

実際に講義で用いる新聞資料やレポート用紙

実際に講義で用いる新聞資料やレポート用紙

 法学部の学生とはいえ、入学直後の1年生に判例を読ませても拒否反応を起こしかねません。まずは新聞を読んで読解力や文章力を身に着けてから、3、4年次へのそれぞれの専門分野の研究へとつなげています。1年生に対しては、「法学部教養ゼミ(法学基礎演習)」という講義の前半で、週に1回、社説2本を要約するという課題を出しています。読解力や文章力を磨くのに最も効果的な教材は新聞だと思います。学生には新聞を毎日読むように指導しているのですが、残念ながら習慣になっている学生はごく一部です。社説の要約を繰り返すことで、「文章力が上がった」と学生自身も実感するようです。指導する私にとっても、「聞蔵」で社説をすぐに検索して参考資料として学生に提供できるので、重宝しています。

 その他、専門ゼミの授業では、「聞蔵」から食品、環境などのテーマに即した記事を選んで、A4用紙1、2枚にまとめるという課題を出します。講義で事例を扱う際にも、その時事ニュースの記事だけでなく、経緯や史実を縮刷版で探して紹介しています。例えば、2011年5月にユッケの集団食中毒事件が起きてから、生食用の肉に関して国が法整備をしていないことに一部批判が出ました。過去に生食についてどのような法整備があったのかを検索すると、フグの生食を禁止する法律に関する記事がヒットします(1901年12月31日朝刊)。この記事を読むと、フグを食べて死ぬ人が続出したために法律が制定され、昔から予防的に生食について法整備はされたことがないとわかります。口頭で「なぜ生肉を食することへの法整備がないか」を説明するより、こうして史実を新聞から振り返り、当時の紙面を学生に配った方が説得力がありますし、学生の目の輝きも違います。データベースなどのデジタル情報は、検索してパソコンの画面上で完結せずに、それを生の資料として手に取り、マーカーを引いたり再構成したりするように言っています。それが、知識を定着させ、使いこなすコツだと思います。

(2011年7月)

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