大阪市立中央図書館 利用サービス担当
石田 玉恵さん
新聞記事データベースは図書館の有益な資料です。大阪で起きた過去のニュースや著名人の難しい漢字の読み、新しい言葉の意味など、大阪市立中央図書館のレファレンスには様々な問い合わせが来ますが、司書にとって「聞蔵」はレファレンスに対する回答を導くための強い味方です。どの文献にあたればよいのか迷う時など、まずは「聞蔵」を検索してみます。回答となる記事がパッとひける場合もありますし、記事の中にヒントを見つけて、他の文献へあたっていくといった使い方もしています。
新聞データベース展示の案内
キーワード検索ができ、膨大な新聞記事を瞬時に調べられる「聞蔵」は、パソコン初心者でも簡単に操作できるインターフェースです。来館者にもどんどん活用してほしいのですが、実際に利用したことがないと「使い方が難しいんじゃないのか」と敬遠しがちです。図書館ではそんな来館者に向け、データベースに親しんでもらうイベントを開催しています。
2010年は、データベースの認知を高めた1年でした。まず夏に「商用データベース検定」を企画。「自分が生まれた日の新聞を見るには?」「船場汁の作り方は?」など、利用者に興味を持ってもらえるような検索問題を入門編・初級編・ティーンズ編と3パターン用意し、地域図書館を含めた大阪市立図書館全館で配布しました。秋には「商用データベースまつり」を開催。使い方講座や活用事例などの展示をとおして、来館者にデータベースを楽しみながら知ってもらうイベントを丸1日実施しました。このような試みを通じ、「聞蔵」をはじめ、他のデータベースのアクセス数も増えています。さらなる利用促進をねらい、2011年は「商用データベース検定」の新聞編を立ち上げました。
「聞蔵」の利用者を見ていると、年齢の幅が広いのに驚きます。一般紙データベースならではの風景です。各都道府県の全地域面や大阪本社版も収録されているので、地元のニュースが検索できるのも嬉しい特長です。使われてなんぼ。司書も来館者も活用できる便利なデータベースとして、これからも積極的にアピールしていきたいと考えています。