大学図書館や公共図書館で、実際に「聞蔵」を使われている利用者のみなさんに、活用の仕方をお聞きしました。研究者、学生、図書館司書、ビジネスマン、人の数だけ、利用法が存在します。聞蔵シリーズは、利用者の「ほしい」にピタリとはまる記事データベースです。140年にわたる新聞情報の宝庫から、必要な情報がきっと見つかります。

大学図書館で

公共図書館で

学生が学ぶ
 
明治学院大学 心理学部(教育方法学)教授 下田 好行さん

アカデミカルリテラシーを「聞蔵II」で学ぶ

明治学院大学 心理学部(教育方法学)教授
下田 好行さん

一人30分ずつのグループ発表後、要旨をA4用紙1枚にまとめる

一人30分ずつのグループ発表後、要旨をA4用紙1枚にまとめる

 何のために学問を学ぶのか。それは遭遇する課題を解決し、社会で共に生きる人たちとコミュニケーションしながら、よりよい社会を作るためにある。大学生活で、その課題解決力――具体的にはテーマ設定と絞り込み、文献の複数使用と取捨選択、論理的な構成、要約と引用の区別、著作権の明確化、根拠・データからの叙述など――を身につけるべきだ。これらをアカデミカルリテラシーと呼ぶ。ところが、日本の教育はテキストを読んで、そこで設問されていることに答えるだけ。決まっている答えをあてることが学びだと勘違いしている。

 我々が生きていく世界に答えなどあろうはずはない。答えは自分で創りだしていくものである。それが生きることであり、社会を創造することである。知識は道具である。それを組み合わせて新たな知恵を創造していく学びが重要だ。

 アカデミカルなスキルを学ぶのに、適した教材とは何か。そのひとつに新聞があげられるのではなかろうか。新聞は複数の人の眼を通して作られているので、信頼性の高いテキストとである。しかも、社会の縮図であり、現実社会で起きている問題、人々の声を網羅している。通常、大学ではアカデミカルスキルを専門書で学ぶが、専門性が高すぎると入門期の学生にとって、難しすぎてモチベーションが下がってしまう。学問の世界と学生の住む現実社会がかけ離れているからである。新聞は学生と現実社会をつなぐ。そこで、現実社会とつながった題材に着目してテーマを設定し、資料を探し、自分の意見を組み立て、根拠にもとづく表現を行うという講義を構想した。教職科目の1年生の「教職概論」の講義で、新聞を活用したアカデミカルなスキルの育成を行った。受講生の1人は年金について調べ、「これから年金を払う自分にとって大変ためになりました。社会がより身近になり、社会人に一歩近づいた気がしました」と語った。ここからは新聞の活用が学生と現実社会をつなぎ、学生のモチベーションを高めたことが分かる。

 今、市場のマーケットを調べるのにも教師として人間を見つめる眼を教えるのも歴史的な視点というのは重要になってくる。歴史から人間が生きる知恵や本質を学べるからである。そうした意味で朝日新聞のデータベース「聞蔵II」は、歴史的な記事・資料が豊富なので、歴史的な視点から資料を探すのに有益な道具となる。記事に「歴史キーワード」がつけられており、教師が教材を作成するのに便利である。また、新しい概念を短時間で理解するには事典類が有効である。おおまかな概念を理解してから細かな部分に入っていくと、より理解が促進される。このことは「聞蔵II」では「知恵蔵」や「人物データベース」に よって可能である。また、 社会の最新動向、企業の最新情報、経営者の最新情報も知ることができ、大学生の就職活動、キャリア教育にも有効となろう。

 今や1冊の教科書で知識を学ぶ時代は終わった。複数の情報を引き出し、知識と知識を組み合わせ、新たな知識を創出していく時代になった。これが人間と社会を持続的に発展させる力となる。学びのスタイルも時代によって変えていかなければならない。

(2012年9月)

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